トップハンデの実績馬に凱歌、注目のユキチャンも力を示す
地方のダートグレードにユキチャンがようやく出走できた。関東オークスJpnIIでの圧勝からちょうど半年。ファンにとっては待ちに待ったという感じだし、厩舎関係者にとってもそうした思いはさらに強いかもしれない。 今考えてもジャパンダートダービーJpnIの競走除外は無念というほかなく、除外となったこと自体が大きなニュースとなった。そしてブリーダーズゴールドカップJpnIIは補欠のまま繰り上がれず、例年メンバーが薄くなりやすい白山大賞典JpnIIIではなんと、補欠5番目までにすら入れなかった。
この間のユキチャンは、中央の重賞を3戦して、いずれも勝ち馬から1秒以上離されての敗戦が続いた。 地方のダートならほんとうに強いのかどうか、今回はあらためて実力が問われる舞台となった。
TCKディスタフに続いて兵庫から遠征のザッハーマインがハナを奪い、1番人気のユキチャンは2番手、これをマークするように人気を分け合ったヤマトマリオンが続いた。
3〜4コーナーでユキチャンが馬なりのまま先頭をうかがうと、ヤマトマリオンも外から並びかけた。直線ではこの2頭がぴったり馬体を合わせての叩き合い。ゴール前でわずかにヤマトマリオンが前に出て、ユキチャンはアタマ差の2着となった。
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幸英明騎手 | | |
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勝ったヤマトマリオンは、今年5月に東海ステークスGIIを制して以降、一貫してダートで牡馬一線級と対戦してきた。いずれもユキチャンが出られなかったレースで、ブリーダーズゴールドカップでは、先日のジャパンカップダートGIで接戦の2着と好走したメイショウトウコンの3着、白山大賞典では、その後彩の国浦和記念JpnIIを制したスマートファルコンの2着。今回はトップハンデの56.5キロで、ユキチャンとは2.5キロの差があったが、ゴール直前でぐいっとアタマ差だけ出たのは、厳しい相手と戦ってきた経験が生きたのだろう。
とはいえ、ユキチャンもこれで地方のダートならやはり一線級の力があることをあらためて示した。 年明けのTCK女王盃JpnIII(大井)、さらにはエンプレス杯JpnII(川崎)でも、ファンの前に真っ白で元気な姿を見せてほしいものだ。 |