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東京盃〜エーデルワイス賞(第17回)

東京盃JpnII

 バンブーエールは、枠順的にも5番枠はちょうどよかったと思いますが、3番手を追走して強いレースをしました。屈腱炎でJBCに出られなくなったのは残念ですね。
 スーニはだいぶよくなってきました。スタート後はあまり行けませんでしたが、5番手あたりの好位につけて、最後はよく伸びました。内からポートジェネラルが飛ばして行ってくれたのも、この馬にはよかったと思います。今回のように馬群の中に控える競馬をしていれば、これからまだまだ強くなると思います。JBCスプリントは期待できるのではないでしょうか。ただ道中は行きたがっている場面もありました。ペースがゆったり流れる2000メートルなどはやはりよくないでしょう。距離的には1600メートルくらいまでだと思います。
 ヴァンクルタテヤマはダッシュがいいですね。道中も楽に追走していましたが、最後は意外に伸びませんでした。1200メートルの外枠は脚を使わされるので、その影響もあったかもしれません。
 フジノウェーブは5着でした。去年は同じ58キロで勝っているわですが、やはり短距離戦でこの斤量は厳しかったと思います。それを考えると、バンブーエールはほんとうに強いですね。
 1番枠だったポートジェネラルは、包まれないようにかなり気合を入れて先頭に立ちました。ただ今回は厳しいペースで、かなり無理をしていますから、この結果(15着)はしかたないと思います。


白山大賞典JpnIII

 アドマイヤスバルは楽に2番手につけました。結果的に2着のサカラートとは2馬身差でしたが、3コーナーで早めに先頭に立ったこともあって、最後は遊んでいる感じで余裕がありました。競り合う馬がいれば、さらに伸びたでしょう。
 サカラートは人気はありませんでしたが、地方の長距離のレースでは力を発揮します。9歳で、59キロで、よく走ったと思います。
 ウォータクティクスはずっと楽な感じで行っていたのに、どうしたのでしょう、バテたわけでもないのに、アドマイヤスバルに交わされたところでズルズル下がってしまいました。こういうふうに、交わされるとぱったりレースをやめてしまう馬も、たまにですがいることはいます。
 2100メートルのレースとしては平均ペースでした。それでいて、道中では中央の馬と地方の馬がかなり離れてしまいましたから、それだけ力の差があったということでしょう。


マイルチャンピオンシップ南部杯JpnI

 エスポワールシチーはダッシュ力もありますね。かしわ記念では控えたように、どこからでも自在に競馬ができます。今回、サクセスブロッケンと枠が逆だったら控えたかもしれませんが、内だったのでハナに行ったのでしょう。直線でも手ごたえは楽で、横綱相撲でした。フェブラリーステークスのあと、かなり力をつけてきました。
 サクセスブロッケンは、川崎記念でそうだったように、たまに掛かることがあります。今回もスタート後は少し行きたがっていました。2番手ぐらいでスッと折り合いがつくようになれば、さらによくなるのかもしれません。直線を向いたところではエスポワールシチーの直後でしたが、最後は突き放されてしまいました。今回はフェブラリーステークス以来の休み明けでしたから、ここを使って、次はよくなるでしょう。
 メイショウバトラーは外枠から好位につけて、理想的なレースができました。大事に使っているだけに、3着と好走しました。
 ブルーコンコルドは5着ですが、川崎記念以来の休み明けですからね。この馬も、ここを使って、次はよくなるでしょう。JBC(クラシック)では、もっと走ってくると思います。
 ボンネビルレコードの岩田騎手は、スタート後にちょっと無理して行きすぎました。この馬は終いを生かす馬ですから、1800メートル以上の距離で、前が速くなったときに差してくる展開になれば力を発揮します。


エーデルワイス賞JpnIII

 オノユウは大きい馬ですね。好スタートを切って、外に出してすぐに折り合いがつきました。着差はそれほどでもありませんでしたが、最後は余裕がありました。こういう大きい馬は距離が延びてからもいいと思います。こういう馬はエンジンがかかってからが速いんです。ダッシュ力のある大型馬は、乗り役としてはとても楽に競馬ができるのもいいところです。
 クラキンコもよく走りました。スタート後は後方でしたが、4コーナーではオノユウのうしろまで来ています。この馬は将来が楽しみですね。
佐々木竹見(ささきたけみ)

NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
 現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。
 
 
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