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第12回ジャパンダートダービー(JpnI) 参考レース&注目馬解説

2010年07月12日

第12回ジャパンダートダービー(JpnI)
2010年7月14日(水)大井競馬場 2,000m

(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

伏竜ステークス(10年04月04日|JRA中山)
 1着:トーセンアレス
 6着:プレファシオ
 7着:バトードール
 外枠からゆったりしたスタートのトーセンアレスは、1コーナーまでに徐々に位置どりを上げ、前2頭とはやや離れた3番手を追走。直線を向いて前をとらえにかかると、残り200メートルで先頭に立ち、2着のガンマーバーストに3馬身半差をつけて完勝。プレファシオも4コーナーでは勝ち馬の直後に迫ったものの、直線では伸びが見られず6着。最後方を追走したバトードールは、直線でバテた馬を交わしただけで7着。

岩手ダービーダイヤモンドカップ(10年05月31日|盛岡)
 1着:ロックハンドスター
 ハナに立ったのはダークライで、単勝元返しの断然人気に支持されたロックハンドスターはぴたりと2番手を追走、3コーナー過ぎでは抑え切れない手ごたえで先頭に立った。鞍上の菅原勲騎手は4コーナーで軽く気合をいれたが、直線を向くと再び手綱を抑えたまま。モエレフットライトが4コーナーで2番手に上がったものの、その差は開く一方で、ロックハンドスターは7馬身差をつけての圧勝。地元岩手に敵なしをアピールした。

東京ダービー(10年06月02日|大井) 
 2着:ガナール
 3着:マグニフィカ
 7着:ドラゴンキラリ
 マグニフィカが後続を4〜5馬身ほど離しての逃げ。直線、残り150メートルあたりまで粘っていたが、大外を次元の違う脚で伸びてきたマカニビスティーが完勝。中団追走のガナールが4コーナーで最内を突き、直線ラチ沿いから伸びるとマグニフィカを交わして2着を確保。マグニフィカはガナールに1馬身3/4差をつけられて3着。ドラゴンキラリは、中団ガナールのすぐ前でレースを進めたが、直線伸びず7着だった。

東海ダービー(10年06月04日|名古屋) 
 1着:エレーヌ
 断然人気に支持されたエレーヌは、スタート後控えて後方3番手を追走。向正面に入ると大外に持ち出して徐々に進出し、3コーナーから一気に仕掛た。早め先頭に立っていたメモリーキャップに外から並びかけると、直線ではあっという間に突き放した。ゴール前では2番人気のラッキーサンライズに半馬身まで迫られたものの、エレーヌの鞍上・筒井勇介騎手は余裕のガッツポーズ。着差以上の完勝となった。

ユニコーンステークス(10年06月06日|JRA東京)
 1着:バーディバーディ
 2着:バトードール
 2番手追走のバトードールが直線を向いて先頭に立ちかけたところ、ほぼ併走するように追走していた断然人気のバーディバーディも外から並びかけた。ムチを入れて必死に追われるバトードールに対し、バーディバーディの松岡騎手は手綱こそ動かしているものの、余裕のある手ごたえ。バーディバーディがゴール前100メートルから突き放し、兵庫チャンピオンシップJpnIIから連勝。バトードールが2馬身半差の2着に入った。

あおぎりステークス(10年06月13日|JRA京都)
 1着:ミラクルレジェンド
 ダートの未勝利、500万と連勝してきたミラクルレジェンドが、7番人気とそれほど注目されずに臨んだ一戦。淀みのない流れの11番手、後方から5番手を追走したミラクルレジェンドは、4コーナーで外に持ち出されるとメンバー中唯一の36秒台の上がりを繰り出し、前を行く10頭を並ぶ間もなく交わし去った。岩田騎手は最後は追うのをやめ、立ち上がって余裕のゴール。2着のナリタスプリングに1馬身半差をつける完勝だった。



<注目馬解説>

ミラクルレジェンド(JRA)
 2歳時のデビューから芝を3戦使われ、3着が最高という成績。明けて3歳、約5カ月ぶりの復帰戦でダートに矛先を変えると、5馬身差の圧勝で未勝利を脱出。続く500万下も好位から抜け出して快勝すると、3歳1000万下も勝ってダートで3連勝。そのあおぎりステークスは、4コーナーまで後方待機も、牡馬を相手に直線1頭だけ次元の違う脚で並ぶ間もなく交わし去っての完勝。牝馬として初のジャパンダートダービー制覇を目指す。
トーセンアレス(JRA)
 ダート1800メートルの新馬戦、500万下を、年をまたいで連勝。2番人気で臨んだヒヤシンスステークスは、バーディバーディから0秒3差の4着。初めて芝に挑んだ弥生賞は7着だったが、再びダートに戻った伏竜ステークスは、好位から直線抜け出し強いレースを見せた。芝のクラシック路線に挑んだものの、皐月賞、日本ダービーはともに2桁着順。父アドマイヤドンがGIを3勝した大井2000メートルの舞台で素質開花となるか。

バトードール(JRA)
 3歳1月のデビューで、ダートの新馬、500万を連勝。3連勝を賭けて臨んだ伏竜ステークスは、後方を追走して見せ場なく7着に敗れた。ウィリアムス騎手に乗替った端午ステークスは直線半ばで抜け出し、ゴール前迫ってきたエアウルフをハナ差で振り切った。前走ユニコーンステークスGIIIは、スタート後から2番手につける積極的な競馬。直線を向いて先頭に立ち、最後はバーディバーディに突き放されたものの2着を確保した。
コスモファントム(JRA)
 ダート1200メートルの新馬、未勝利で連続3着のあと、距離を1700メートルに延ばしたダートの未勝利戦で初勝利。ここから路線を芝に変更。2歳オープン戦で2着、1着のあと、年末のラジオNIKKEI杯では、その後皐月賞馬となるヴィクトワールピサにクビ差まで迫って2着。脚部不安のため皐月賞には出走できず、京都新聞杯で2着と好走し、臨んだ日本ダービーは10着。再びダートの舞台に戻って3歳の頂点を目指す。

バーディバーディ(JRA)
 芝の新馬戦は6着だったが、その後ヒヤシンスステークスまでダートで3勝、2着1回と一気にオープンを突破。芝のクラシックを目指したが、スプリングステークス、皐月賞ともに2桁着順だった。ダートに戻った兵庫チャンピオンシップJpnIIは、3コーナーで先頭からまったくの楽勝。断然人気で臨んだユニコーンステークスGIIIも、他の牡馬より1キロ重い57キロで完勝。定年を控えた池江泰郎調教師がダートでビッグタイトルを目指す。

プレファシオ(JRA)
 2歳11月にダート1700メートルの新馬戦を勝ち、5戦目のダート500万下で2勝目を挙げた。初のオープン挑戦、伏竜ステークは、4コーナーで好位に押し上げたものの直線伸びずに6着。芝の京都新聞杯にも挑戦したが、8着と結果を残すことはできなかった。そして臨んだ前走、昇竜ステークスは、4コーナー一団馬群の後方から、直線36秒台の末脚で抜け出し、接戦を制した。大井の長い直線でその末脚を生かせるかどうか。

エレーヌ(笠松)
 重賞初挑戦となった園田クイーンセレクションは、直線単独で先頭に立ちながら、急によれて落馬。しかしそこからは快進撃。地元の特別勝ちに続いて、名古屋・スプリングカップで重賞初制覇。中央挑戦(9着)をはさみ、その後は全国を転戦し、東海ダービーまで重賞5連勝。グランダム・ジャパン3歳シーズンの初代女王にもなった。関東オークスJpnIIは6着。牝馬ながら東海ダービー馬として、頂点のJpnIに臨む。

ロックハンドスター(岩手)
 岩手の生え抜きで、ここまで11戦8勝、2着2回。しかしダートに限れば8戦7勝、2着1回。一度の敗戦は、北海道から転入してきたモエレデフィニットに正月の金杯で接戦の末、ハナ差で敗れてのもの。しかし冬季休催明けには見違えるほどパワーアップ。特別のスプリングカップ、重賞の阿久利黒賞、岩手ダービーダイヤモンドカップと、一方的なレースぶりで3連勝。初の遠征がJpnIの舞台だけに不安もあるが、期待も大きい。

ガナール(大井)
 デビュー3戦目から3連勝で注目を集め、ハイセイコー記念では2番人気と期待されたが、最後方から早めに進出したものの直線伸びずに5着。京浜盃は、4コーナーで他馬にぶつけられる不利があって7着。羽田盃は、3〜4コーナーで行き場をなくして11着。持てる力を出し切れないもどかしいレースが続いたが、東京ダービーでは直線ラチ沿いから伸びて2着。マカニビスティーには及ばなかったが、ようやく本領を発揮した。

マグニフィカ(船橋)
 2歳6月のデビューから、特別のゴールドジュニアーまで破竹の4連勝。この世代の一番馬と期待されたが、断然人気で臨んだハイセイコー記念は、スタートで狭くなる不利があって3着。全日本2歳優駿は見せ場なく11着と、完全にリズムを崩してしまった。しかし、5カ月の休み明けで臨んだ東京湾カップを5馬身差の圧勝。逃げの手に出た東京ダービーは見せ場たっぷりの3着。休養明け3戦目となる今回、さらに調子を上げて臨む。

文・構成:斎藤修(サイツ)



※ 当コンテンツの内容は、編集時点(7月12日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。

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