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連載

関東オークス〜北海道スプリントカップ(第25回)

関東オークスJpnII



 シンメイフジは、3〜4番手追走から直線を向いて先頭に並びかけたあたりではまだ持ったまま。直線半ばで追い出されると、ギンガセブンを突き放しました。ダートは初めてでしたが、着差以上に余裕がありました。
 ハーミアは、人気のシンメイフジをすぐ前に見て、絶好の位置を進みました。3〜4コーナーの勝負どころでは少し離されましたが、ゴール前ではよく伸びてきました。
 ギンガセブンも健闘しました。逃げたアイシークレットが速いペースで飛ばしていましたから、少し離れた2番手にいたこの馬あたりがいいペースだったかもしれません。最後はハーミアにも交わされてしまいましたが、勝ち馬からもそれほど離されずによく粘っていました。浦和・桜花賞、東京プリンセス賞、ともに少し離れた5着でしたが、今後が楽しみな馬です。
 アイシークレットは、後続をかなり離して逃げました。1周目のスタンド前あたりではかなり掛かっていたようです。やはり短いところばかりを使ってきたからでしょうか。それでも向正面から3コーナーあたりはいい感じで走っていましたが、最後はバッタリ止まってしまいました。一度こういうレースを経験すれば、次はマイルあたりの距離で、折り合いがつけばいいレースをするかもしれません。
 東京プリンセス賞を勝ったトーセンウィッチは、今回もいいレースをしてくれるだろうと期待していたのですが、残念な結果でした。



北海道スプリントカップJpnIII



 ミリオンディスクは無理には行かず、4コーナー手前で前3頭が競り合うところ、その後ろから楽な手ごたえで追走していました。直線に入ると、外に持ち出して交わすだけという、理想的な競馬ができました。さすがに今までレースをしてきた相手がスーニやスマートファルコンですから、スピードがあります。
 ラブミーチャンはスタートはあまりよくありませんでしたが、いつものとおり好ダッシュを見せました。普通こういう逃げ馬は、直線で他の馬に交わされるとバッタリと止まってしまうことが多いのですが、よく粘っています。4コーナーで競り合ったダイワディライトが4着、ポートジェネラルが9着に沈んでいることを考えれば、ラブミーチャンの3着はよく走りました。この粘りがあれば、いずれダートグレードのタイトルも獲れるのではないでしょうか。今年はJBCスプリントが船橋の1000メートルですから、この馬にはいいかもしれません。



佐々木竹見(ささきたけみ)
NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
 現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。
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