第2回 ゴールの贅沢

(当コラムは、東京スポーツグループ各紙10月15日掲載分より転載したものです)
 こんにちは、近藤さや香です。唐突ですが、ただ今このコラム、シンガポールでのライブに向かう飛行機の中で書いてます。そして私の頭の中は、あることでいっぱいです。そうです、「スーパージョッキーズトライアル2011!」。
 もちろんフライト直前まで、その日のレース結果は携帯でチェックしていたのですが、注目のレースが行われている頃には、まさしく開催場所の川崎競馬場上空付近を飛行中でした。
 「今頃、熱いレースが繰り広げられているんだろうなあ〜」なんて考えながら好きな音楽とビール片手に窓の外を眺めていました。
 あれ? もしかして、これってかなりぜいたく? いえいえ、最高のぜいたくはやはり競馬場に足を運んで自分の目でレースを見ることです。
 ところで、実際に競馬を生で見て、私でも見抜けることって何でしょう? 先日、大井競馬場の戸崎騎手と御神本騎手との対談(10月6日付の本紙で掲載)をさせていただいた際に、例えばパドックではどこをどう見たら勝つ馬が分かるのかを伺ってみました。
 すると「いい雰囲気」や「いい眼」をしている馬はなかなか良い走りをしてくれると教えてくれました。しかし「雰囲気」や「眼」の違いって一体何なのでしょう?
 そういわれてから何度もパドックとゴール前を行き来してみました。そこでひとつ気付きました。それはゴールを力いっぱい走り抜ける馬と、ゲキを飛ばすジョッキーが、同じくらい気持ちの良さそうな雰囲気や眼をしているということ。
 もしかしたら本当のぜいたくって勝ち負けを見抜くことではなくて、馬と騎手が一心同体になる瞬間をゴールの目の前で見ることなのかもしれないですね。
近藤さや香(こんどうさやか)
 1984年4月1日生まれ、愛知県出身。SDN48の1期生メンバー。
 小学校2年生から高校卒業までアメリカで暮らしていたため英語が堪能で、AKB48の海外公演では通訳として帯同したこともある。落ち着きのある低音ボイスが特徴。


Cheers to 地方競馬