web Furlong 2015【レースハイライト】第15回 サマーチャンピオンJpnⅢ
dirt
2015年8月18日(火) 佐賀競馬場 1400m

3コーナー内を突いて抜け出す
重賞挑戦2戦目でタイトル奪取

 この日の佐賀競馬場は前日の雨の影響で不良馬場でのスタートとなったが、好天に恵まれ第3レースから重馬場へ。サマーチャンピオンJpnⅢを迎える頃には発表は重のままだが、馬場の回復は進んできていた。
 JRA勢4頭はいずれも佐賀は初出走で、GⅡ/JpnⅡ以上の勝ち星がないメンバー構成。一方、地方勢は昨年のこのレース2着のピッチシフター(愛知)、3着のタガノジンガロ(兵庫)や、佐賀の大将格エスワンプリンスと好メンバーが揃っていたが、単勝人気はJRA勢が1~4番人気の上位独占となった。
 スタート直後はケージーヨシツネが先頭だったが、外からエスワンプリンス、さらにシゲルカガが迫り、ハナ争いを制したのはシゲルカガ。その3頭の直後につけていたタガノジンガロ、タガノトネールの両馬が3コーナーで前の3頭を交わし、さらに内から追走してきたレーザーバレットが加わって、この3頭の争いになるかと思われた。
 しかし、直線に入ると先頭のタガノトネールが徐々に差を広げ、そのまま押し切って勝利。2馬身半差の2着にタガノジンガロ、半馬身差で3着にレーザーバレットが入った。
 タガノトネールは、前走のプロキオンステークスGⅢが重賞初挑戦(4着)で、続く2戦目で初タイトルを獲得した。管理する鮫島一歩調教師は、「今日のレースを見る限りでは、もっと広いコースの方が合っていますね。距離ももうちょっと長いところもこなせそうだし、(JBCスプリントの)大井1200メートルはイメージがないですね」と語り、今後はJRAのダート路線を進んで行くことになりそうだ。
 鞍上の川田将雅騎手は、佐賀競馬場は生まれ育った地だけに、「他の競馬場より“勝ちたい”競馬場です」という強い思い入れがあり、勝負どころの3コーナーで内を突いて先頭に立つ好騎乗を見せた。サマーチャンピオンJpnⅢはこれで3勝目で、このレースの最多勝利騎手となった。
 2着のタガノジンガロは、主戦の木村健騎手が腰痛のため、出馬投票直前に山口勲騎手(佐賀)へと乗り替わり。また当日の佐賀への輸送中に九州自動車道の事故で通行止めの影響を受け、競馬場への到着が遅れるというアクシデントに見舞われていた。昨年の3着から順位を1つ上げたが、レース内容が良かっただけに、順調に来れていればあるいは勝利まで……という思いもあっただろうか。
 地元の期待を集めたエスワンプリンスは、「今年は手術をして使い出しが遅かったこともあり、夏場でも体調はいいですよ」(手島勝利調教師)と良好な状態で臨んできた。8着と厳しい結果に終わったが、逃げ脚に定評のあるシゲルカガ(7着)の2番手を追走、JRA勢相手にも先行力を見せていただけに、今後に繋がりそうなレースにはなった。
川田将雅騎手
スタートもあまり良くなく、二の脚もつかなくて、思っていたレース内容とは違った形になりましたが、向正面からいい形で進んでいくことができました。4コーナーでは先頭に立って、そのまま押し切れる手ごたえが残っていたので、なにも不安はなかったです。
鮫島一歩調教師
なかなか行けなくてどうしたんだろう?という感じでしたが、ジョッキーがコースを良く知ってるので、いつの間にか先頭に立ってくれました。馬体重は増えていましたが、この暑さで体調は万全ではありませんでした。この後は少し休ませることも考えています。

2馬身半差の2着に入ったタガノジンガロ


取材・文:上妻輝行
写真:桂伸也(いちかんぽ)