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東京スプリント~かしわ記念(第83回)

東京スプリントJpnⅢ

 コーリンベリーはダッシュ力もあって、すんなりとハナに立つと、楽なペースでの逃げになりました。気合を入れなくともハナに立ったので、直線でも余裕がありました。短距離戦ではやはりダッシュ力がある馬が圧倒的に有利です。
 グレープブランデーも好スタートから楽なペースで4番手あたりを追走しました。道中も無理をするところがなかったので、あまり経験がないこの距離でも好走しました。
 ダノンレジェンドはスタートで出遅れてしまいました。直線ではよく追い込んで3着まで来ましたから、出遅れがすべてでした。
 ルックスザットキルは、楽に2番手を追走して直線まで粘っていました。5着でしたがそれほど負けていません。中央馬相手にこういうレースを続けていれば、力をつけてくると思います。

マリーンカップJpnⅢ

 ブチコは、ゲートをくぐって残念なことになってしまいました(競走除外)。
 勝ったヴィータアレグリアは、前走のエンプレス杯でもアムールブリエの2着と力のあるところを見せていました。今回は2番手から、逃げたブルーチッパーをとらえるだけという、強いレースをしました。牝馬同士のダートグレードならこれからも活躍するのではないでしょうか。
 ブルーチッパーはマイペースで逃げられれば粘りを見せます。道中はずっと12秒台のラップで、決して緩くはない平均ペースだったと思います。それで、直後を追走したヴィータアレグリア以外の馬たちには厳しい展開になりました。2着に負けはしましたが、逃げ馬としては理想的なレースに持ち込んだと思います。この馬は、多少無理をしてでも逃げたほうが結果につながります。
 大差がつきましたが、スタート後先頭で、3番手を追走したダブルファンタジーと、道中は離れた最後方だったタッチデュールが接戦の3着争いになりました。それにしても勝ち馬以外の中央馬は走らなすぎました。人気の1頭、フォーエバーモアは3~4コーナーで1、2着馬のうしろまで進出しましたが、直線ではまったく伸びませんでした。状態に問題があったのかもしれません。

かしわ記念JpnⅠ

 コパノリッキーは内枠でしたが、すんなりと2番手の外の位置がとれました。4コーナー手前で、逃げたソルテに並びかけたあたりでも手ごたえは楽なままでした。対して3番手以下はすでにかなり手が動いていたので、直線を向いたところで勝負がつきました。この馬は、自分のパターンにはまると強いレースをします。地方の経験が豊富ということもあったでしょうし、今回は馬のデキも一番よかったと思います。
 ソルテはすんなりとハナをとりました。(古馬では)初めてのダートグレード挑戦で、よく2着に粘りました。無理することなく、大事に使われてきたのがよかったと思います。6歳ですから、まだこれからよくなるかもしれません。
 ノンコノユメは、もっと直線で伸びてくると思いましたが、3着のベストウォーリアにクビ差までの4着でした。大井のような長い直線のほうがいいかもしれません。
 それにしてもモーニンは走りませんでした。道中はずっと追い通しでした。勝ちタイムを見ても、それほど重い馬場ではなかったと思いますが、馬場が合わなかったのかもしれません。

佐々木竹見(ささきたけみ)
元川崎競馬所属騎手。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
引退後も2012年3月までNAR地方競馬全国協会参与として後進の指導にあたる等、地方競馬の発展に大きな役割を果たし続けている。