web Furlong 2018【レースハイライト】第22回 さきたま杯JpnⅡ

ダートグレード競走を中心としたレースハイライトや、シリーズ競走等の特集、各種連載など盛りだくさんの情報をお届けします。
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レースハイライト

第22回 さきたま杯 JpnⅡ

2018年5月30日(水) 浦和競馬場 1400m

直線追い比べを制し人気にこたえる
ダートグレード2連勝で広がる期待

 レースが進むにつれ雨脚がだんだん強くなっていった浦和競馬場だったが、馬場コンディションは良のままメインレースを迎えた。
 さきたま杯JpnⅡは地方馬の活躍が目立つレースでもあるが、今年も地方・中央ともに興味深いメンバーが集結した。
 地方からは、ダートグレードレースで好走実績のあるキタサンミカヅキや、地元浦和で2連勝中のノブワイルドに注目が集まった。中央勢は、かきつばた記念JpnⅢの勝ち馬サクセスエナジーや、東京スプリントJpnⅢの覇者で8歳にして充実著しいグレイスフルリープなど4頭が参戦。人気は割れて11頭中6頭が単勝オッズ10倍以下と混戦模様となっていた(キングルアウは疾病のため競走除外)。
 ゲートが開くと、ネロとノブワイルドの先行争いとなりノブワイルドが先手を取り切った。逃げも予想されたグレイスフルリープは8枠(11番)から3番手に控え、その後ろにサクセスエナジーとナガラオリオンが追走、アンサンブルライフやベストウォーリアも続いた。キタサンミカヅキは後ろから3頭目でレースを進めていた。
 逃げ馬がハイペースを作る中、3コーナー手前でキタサンミカヅキが一気に進出を始め、4コーナーでサクセスエナジーも一緒に上がっていった。直線に入ると先行勢の手ごたえがあやしくなり、キタサンミカヅキとサクセスエナジーが勢いよく先頭に。そのまま激しい追い比べを繰り広げ2頭が並んでのゴールとなった。
 先に戻ってきたキタサンミカヅキと繁田健一騎手は、周りからの「交わしてる!」という言葉で1着の枠に。サクセスエナジーと松山弘平騎手は2着の枠に入った。しかし、写真判定の結果、軍配があがったのはサクセスエナジー。両陣営がその結果に驚くほど際どい争いだった。そして2着から4馬身差の3着には9番人気のアンサンブルライフが入った。
 大接戦をモノにし、見事1番人気に応えたサクセスエナジー。前走のかきつばた記念JpnⅢに続きダートグレード2連勝を飾った。北出成人調教師によると、2走前の敗戦で馬込みがダメなことが分かったということで、「内枠だったので行けたら行く、無理なら道中で外に出すという競馬を松山騎手にオーダーしましたが、ひやひやして見ていました」とのこと。今回は決してベストな条件ではなかったが、勝ち切ったということは今後に繋がるに違いない。「まだまだ強いメンバーとあたると思いますがここまできたらジーワンを勝ちたいですね」と北出調教師は笑顔で語った。この後は、プロキオンステークスGⅢ(7月8日・中京)を視野に入れて調整するそうだ。
 一方、検量室の中でしばらくレースリプレイ見ていたキタサンミカヅキ陣営。出てきた佐藤賢二調教師は「悔しいよ…」と。繁田騎手は「勝ったと思いました。3~4コーナーを優しくまわったら、勝ち馬にスムーズに出られてしまいました。もっと厳しくまわった方が良かったかもしれません」と振り返った。これで2戦連続ダートグレード2着と、あともう一歩のレースが続いているが、それでもやはりトップレベルの力があることは示してくれた。
 そして、大健闘だったのが3着に入った地元浦和のアンサンブルライフだ。的場文男騎手の渾身の追い込みは迫力満点だった。この馬は的場騎手が2歳の時から能力を買っていた馬。「力があるのに最近は真面目に走っていなかった。今日は本気を出してくれたね」と納得の表情だった。
取材・文:秋田奈津子
写真:宮原政典(いちかんぽ)

コメント

松山弘平騎手

最後は接戦でしたが馬が頑張ってくれました。できればスムーズに3番手でレースがしたかったのですが外に速い馬がいたので、その後ろという形になりました。外に出してからは反応が良かったです。ゴール後はなんとか勝っていてくれという気持ちでした。ここにきて重賞2連勝と、とても充実しています。

北出成人調教師

交わされたと思いました。賞金のことを考えると落としたくないレースだったのでホッとしましたね。もともとフワフワする馬ですがチークピーシーズをするようになってから安定しました。まだ全力で走っていないのでそのあたりに成長や出世の余地は残っていると思います。さらに鍛え上げたいですね。