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地方競馬では、3歳戦シリーズ化の動きに合わせ、今年から「3歳秋のチャンピオンシップ」が新設されました。
これまで、シリーズ化されていなかったことが影響しているのか、“3歳主要重賞競走からダービーグランプリへ”という図式が広く認知されておらず、ダービーグランプリまでの道のりの楽しさを見逃してきた競馬ファンも少なくないはずです。しかし今年、新しくシリーズ化されたことで、期待度と注目度がグンとUP!
レース賞金がアップし、指定されたカテゴリー戦とダービーグランプリを勝利した関係者にはボーナスが付与されることになったため、多くの実力馬が積極的に本シリーズへ参戦するかもしれません。
ダービーグランプリ自体のレベルが上がるのはもちろん、シリーズ化にしたことで各地のカテゴリー戦も熱気を増す可能性を秘めています。「3歳秋のチャンピオンシップ」は、大井競馬場で行われる黒潮盃(8/11)を皮切りに、盛岡、川崎、金沢、名古屋、笠松、高知、佐賀の各地でカテゴリー戦が行われ、各優勝馬には最終決戦となるダービーグランプリ(11/19)への優先出走権が与えられます。ちなみにダービーグランプリは、30年以上もの歴史があるレースで、1986年に地方競馬の交流競走として創設されました。その後、1996年に中央・地方全国交流競走として生まれ変わり、その翌年にはダートグレードGI競走に格付け、2007年に一度は廃止されましたが、2010年には地方競馬全国交流競走として復活を遂げ、現在では岩手競馬を代表するレースの一つです。 -
カテゴリー初戦の黒潮盃(8/11)は、春の実績馬が数多く出走するレース。
昨年も南関東競馬のクラシック戦線を賑わせた馬をはじめ、北海優駿馬スティールキング、東海ダービー馬カツゲキキトキト、兵庫ダービー馬ノブタイザンなど、全国から豪華な顔ぶれが出揃いました。
4着ジャストフォファン、5着スティールキングはダービーグランプリでそれぞれ6着、5着と善戦。
今年、優勝馬がダービーグランプリへ駒を進めるようなら大注目のカテゴリー戦になりそうな予感がします。
川崎競馬場で行われる戸塚記念(9/7)昨年は東京ダービーで圧巻の走りを見せたバルダッサーレが出走したことで注目されました。
単勝1.5倍の支持を受け、“どんな圧勝劇を演じるのか”が焦点となりましたが、終わってみれば0.7秒差の2着で完敗。2連勝中だったベルゼブブが一度も先頭を譲ることなく、まんまと逃げ切りました。
ベルゼブブとバルダッサーレは、その後、10月に1戦を挟んだ後にダービーグランプリへ出走し、それぞれ4着と3着に入線しています。
今年は、春の活躍馬がすでに戸塚記念への出走を表明しているので、シリーズにおいて面白い存在になるかもしれません。
金沢競馬場で行われるサラブレッド大賞典(9/10)サラブレッド大賞典1着馬にダービーグランプリへの優先出走権が付与されることになったのが2010年。早速、その年の優勝馬ナムラアンカーが、ダービーグランプリで2着に入り、さらに2014年の優勝馬ケージーキンカメも4着と健闘しました。今年もサラブレッド大賞典組は注意が必要かもしれません。
名古屋競馬場で行われる秋の鞍(9/22)これまでは距離の影響からか、秋の鞍(1600m)からダービーグランプリ(2000m)へと向かう馬は存在していません。ただし、2015年のバズーカと2016年のカツゲキキトキトは両馬ともに1900m戦で行われた東海ダービーを圧勝しており、競馬では禁句の“たられば”ですが、出走していれば距離延長は対応できたはず。
今年、東海ダービーを圧勝したドリームズラインが、上記2頭と同じく秋の鞍へ出走するようなら、その後のダービーグランプリへの挑戦も期待したいと思います。
佐賀競馬場で行われるロータスクラウン賞(9/24)記憶に新しいところでは、3年前のロータスクラウン賞を制したクロスオーバーがロジータ記念(12着)を経て、ダービーグランプリへ挑みました。
牡馬を相手に、“小柄な牝馬“は果敢に逃げて9番人気の低評価を覆す5着と善戦。
昨年は牝馬が1~3着を独占するなど、牝馬の活躍が目立つロータスクラウン賞から、ダービーグランプリへ挑戦する“男馬勝り”の牝馬の出現に期待します。 -
笠松競馬場で行われる岐阜金賞(10/13)1977年の創設から今年で41回目を迎える岐阜金賞。
2012年優勝馬のブライトシンプー、2013年優勝馬のエーシンクリアーが連続してダービーグランプリで好走しました。
また、サラブレッド大賞典で紹介したケージーキンカメもこのレースを挟み(4着)、ダービーグランプリ(4着)へと駒を進めました。
中距離適性を持つ馬が出走する岐阜金賞は、過去の実績からも要注意のカテゴリー戦です。
高知競馬場で行われる黒潮菊花賞(10/15)創設以来、1900m戦で行われている黒潮菊花賞は、2000m戦で行われるダービーグランプリと同様に中距離に適性を持つ馬が活躍していますが、これまで優勝馬によるダービーグランプリ出走はありません。
高知競馬の人気と比例し着実に馬のレベルも上がっている高知所属馬。
今年から地方交流競走となった1900m戦の高知優駿を圧勝したフリビオンあたりが、シリーズに参戦してくるようなら、注目です。
今年は佐賀競馬場で行われる西日本ダービー(10/22)昨年、新設重賞競走として誕生した「西日本ダービー」は、西日本地区6県(石川県、岐阜県、愛知県、兵庫県、高知県、佐賀県)の持ち回りにより今年は佐賀競馬場で実施されます。
また、新シリーズ「3歳秋のチャンピオンシップ」にも組み込まれ、11月のダービーグランプリに向けても重要なレースに位置づけられました。
西日本各地区の代表が集結することから、秋の3歳戦の動向を占ううえでも、見逃せないレースとなりそうです。
最後は、盛岡競馬場で行われる不来方賞(10/22)。過去に、ロックハンドスター(2010年)、カミノヌヴォー(2011年)、ロッソコルサ(2012年)と、不来方賞を制した馬が3年連続でダービーグランプリを制覇。
また、今や”岩手競馬の代表格”と言えるエンパイアペガサスも、不来方賞を圧勝しダービーグランプリで連対を果たしました。
移動が少なく同距離(2000m)で行われる不来方賞組は最も侮れない存在かもしれません。8月から11月にかけての約3ヶ月間に渡り、熱戦が繰り広げられる「3歳秋のチャンピオンシップ」。
春のクラシックレースや全国各地で行われるカテゴリー戦を制した、選ばれしサラブレッドが“秋の3歳王者の称号”を賭けて戦います。
今年新設された「3歳秋のチャンピオンシップ」から目が離せません!
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