直線楽に5馬身差、戸崎騎手はダートG初制覇
NARグランプリ2007の年度代表馬に選出されたフリオーソが、2歳時の平和賞(2着)以来久々の地元船橋での出走となった。
前走、ヴァーミリアンが出走取消となった川崎記念JpnIではフィールドルージュに2馬身半差をつけられる完敗の2着だっただけに、ここはどうしても負けられない一戦。そして今回、川島正行調教師は、戸崎圭太騎手を初めてフリオーソの鞍上に据えて臨んだ。
川崎記念では鞍上のルメール騎手が「もう少し前に行ければ」と言っていたシャドウゲイトが、今回は藤田伸二騎手の鞍上でハナを切った。昨年のかしわ記念GI(2着)以来久々の実戦となるアジュディミツオーが、今回は佐藤裕太騎手ががっちり抑えて2番手。フリオーソはその直後を追走した。
3コーナー過ぎでシャドウゲイトが後退すると、アジュディミツオーが楽な手ごたえで先頭へ。しかしその外から抑え切れないような手ごたえで交わしていったのがフリオーソだった。
直線を向いて単独先頭に立ったフリオーソの戸崎騎手は、ちらりと振り返ってうしろを確認。軽く追い出されただけであっという間に後続を突き放すと、昨年の帝王賞JpnIを制したボンネビルレコードに5馬身差をつける圧勝となった。
「インコースに前に行く馬が何頭かいたので、3番手あたりにつけていければ」と戸崎騎手に伝えていたという川島調教師。レース展開、そして結果も、思いどおりのものだったようだ。
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戸崎圭太騎手 |
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それにしても戸崎騎手はこれがダートグレード初制覇だっとはちょっと意外だった。
戸崎騎手は、昨年南関東で211勝を挙げ、内田博幸騎手に続く南関東リーディング2位。ベテラン勢を押しのけ急激に台頭してきた。
そして今年、NARグランプリ表彰式での共同会見で川島調教師は、内田騎手に代わる厩舎の主戦として「戸崎くんあたりになるのでは…」と明言している。
2月20日現在、戸崎騎手は南関東で76勝を挙げ、すでに中央に移籍した内田騎手(55勝)を21勝上まわり、南関東リーディングのトップを独走(3位は47勝の的場文男騎手)。
内田騎手の移籍によって浮くことになる300以上の勝ち星、そして多くのタイトルのうちかなりの部分を戸崎騎手が持っていくことになるのかもしれない。
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