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2008年5月28日(水) 浦和競馬場 1400m

 

好位から完璧な差し切り勝ち、ダートで8つ目のタイトル

 地方競馬で行われる短距離のダートグレードは、馬場の形態から1400メートル戦が多く、中央からは今回もこの距離のスペシャリストたちが出走してきた。
 その中央勢4頭は、スタートで明暗が分かれた。好スタート切って楽に好位置をキープしたメイショウバトラー、リミットレスビッドに対し、コンゴウリキシオー、アグネスジェダイは、ともにつまづくような感じで後手を踏んだ。
 キングスゾーンが好スタートでハナに立ち、外からダッシュをきかせてプライドキムがこれに並びかけ、2頭が併走するかたちで先行。メイショウバトラー、リミットレスビッドが続き、アグネスジェダイも直後にとりついた。
 3〜4コーナーでイチ早く仕掛けたのがメイショウバトラー。先行2頭に並びかけると、直線を向いて先頭に立った。しかしそのメイショウバトラーが先頭に立つのを待っていたかのように、直線を向いて満を持して追い出したのがリミットレスビッド。直線半ばで並ぶ間もなく交わすと、ゴールでは手綱を抑える余裕を見せての勝利。
 前走、かきつばた記念JpnIIIでは、直線追い込んで届かず、早めにハナに立ったコンゴウリキシオーに逃げ切りを許していた。今回も名古屋と同じような浦和の小回りコース。好位にとりついてメイショウバトラーを相手と定め、見事に差し切った。

 
岩田康誠騎手
  今日はものすごく仕上がりがよかった。スタートもよかったし、好位につけられたのが勝因でしょう。いつでも抜け出せる感じで、内で力をためていました。僕は浦和のコースがあまり得意ではないのですが、今日は馬に勝たせてもらいました。  
 
加用正調教師
  強い内容で勝ててホッとしています。スタートをうまく出て、包まれなければと思っていたのですが、そのとおり理想的なレースができました。阪神(プロキオンS)を使ったあと、夏は短期放牧に出して、また秋に大きいところを狙います。
 
 

 それにしても今年9歳となったリミットレスビッドのタフさには驚かされる。JpnII(GII)勝ちがあるため、JpnIIIのグレード別定では常に58キロを背負わされるが、斤量を気にしている様子はない。何しろハンデ戦の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでは、トップハンデの59.5キロで同じように差し切り勝ちを決めているのだ。これでダートグレードは8勝目。秋には大きいところを狙うというから、おそらくJBCスプリントでJpnI勝ちを狙うのだろう。
 そして3着に敗れたとはいえ、キングスゾーンもこの浦和コースはほんとうによく走る。プライドキムに競りかけられた上に、中央の有力馬に直後でマークされるという厳しい展開での結果だけに、相手と展開次第では再びダートグレードを獲るチャンスが巡ってきそうだ。

取材・文:斎藤修
写真:いちかんぽ


 
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