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2008年10月7日(火) 金沢競馬場 2100m

 

好スタートから逃げ切り完勝、上昇3歳馬が名乗りを上げる

 昨年は馬インフルエンザの影響で地元限定の重賞として行われた白山大賞典。今年は白毛のユキチャンがここを目指すということで注目されたが、残念ながら関東オークスJpnIIだけの実績では中央枠の補欠にも入れず、早々と出走できないことになっていた。
 それでもユキチャンだけでなく、今年の3歳ダート路線には注目馬が多い。なんと言っても筆頭はジャパンダートダービーJpnIを圧勝したサクセスブロッケンだが、ここにはその2着馬、スマートファルコンが出走してきた。前走では古馬相手のオープン特別(小倉・KBC杯)で勝利。ただ重賞タイトルはないため、別定54キロと斤量にも恵まれ、単勝1.5倍の圧倒的1番人気となった。
 レースは、まさにスマートファルコンのために用意されていたかのようだった。
 絶好のスタートから楽に先頭に立ったスマートファルコンは、口を割って行きたがる素振りを見せ、岩田康誠騎手は道中必死に抑えている様子だった。2周目向正面から3コーナーあたりでようやく折り合いがつき、中団からヤマトマリオンが並びかけてきたが、直線を向くとこれを再び突き放した。着差は2馬身半だが、完勝といえるレース内容だった。

 
岩田康誠騎手
  1戦ごとにパワーアップして、そのぶんテンションもあがっています。3コーナーまで引っ張りっきりで、もう勘弁してくれという感じでした。もっと賢くなれば、もっと強いレースができるようになると思います。  
 
小崎憲調教師
  2番手くらいからと思っていたのですが、好スタートで先頭になりました。もう少し引っかかるのかなと思っていましたが、がまんできたし、斤量も軽かったのがよかったです。賞金が足りないのでJBCは無理でしょうから、武蔵野ステークスあたりを使おうと思います。
 
 

 岩田騎手は、馬がもう少し大人になれば、まだまだ強くなるという手ごたえを感じたようで、ジャパンダートダービーのときにサクセスブロッケンにつけられた3馬身半という差を、今後はどこまで縮めていけるか。さらに賞金的にはもう少し上積みが必要かもしれないが、秋の古馬とのダートGI(JpnI)戦線でのレースぶりも楽しみになってきた。
 そして上位独占の中央勢に唯一食い込み健闘したのが、地方勢ではメンバー中実績最上位のマルヨフェニックス。スマートファルコンの2番手を追走し、直線を向いても3番手で粘っていたが、最後はサカラートにも交わされ4着。今後、相手次第では、ダートグレードのタイトルに手が届きそうな力は持っている。

取材・文:斎藤修
写真:桂伸也


 
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