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ブライアンズロマン


高橋華代子

2021.09.17 (金)

「気になるあの馬はブライアンズロマン」

とちぎ大賞典4連覇のゴールシーン
(提供:森内智也)

1993年12月に宇都宮競馬場からデビューしたブライアンズロマン。室井康雄調教師と内田利雄騎手がタッグを組み、2000年12月に10歳で現役生活を終えるまでに、さくらんぼ記念GⅢやとちぎ大賞典4連覇など重賞17勝、通算43勝を挙げました。栃木の怪物という異名もつけられ、この時代の地方競馬を代表した名馬の1頭。

それから27年の月日が流れ、ブライアンズロマンも今年30歳。幸せな余生を送らせたいと願い結成されたブライアンズロマンの会が支え、新ひだか町にある荒木牧場さんで暮らしています。

「食欲も旺盛でエサをもらう時はいなないて早くちょうだいって催促してきますね。セン馬にはしていないので、今でも若い馬や牝馬にも反応していななくし、30歳でも若いと思います。去年は体調が良くないこともあって心配した時期もありました。高齢なのでいつ何が起きるかわかりませんが、今では体調も戻ってきて元気ですよ。

エサ屋さんと情報交換をしながら、消化がいいものや適したサプリなどを与えたり、歯のことも考慮して牧草は柔らかくて食べやすいように、少しでも馬に有益になることを考えて取り入れてあげたいです」(荒木貴宏さん)。

現在のブライアンズロマン
(提供:荒木牧場功労馬サポーターズツイッター)

ブライアンズロマンが今年30歳なら、現役時代にコンビを組み続けた内田騎手は10月5日のお誕生日で60歳の還暦を迎えます。

以前、内田騎手が門別競馬場での騎乗の際、ブライアンズロマンに会いに行ったことがあるそうです。

「放牧地にいたブライアンズロマンが凄い勢いで僕に向かって走ってきてくれました。覚えているのかなって感動しましたが、食べ物を何も持ってきていないことがわかると、すぐに離れていってしまいました(笑)。

あれだけ走った馬がこんなにも長生きしているって、本当にすごいですね。頭が下がります。30歳と60歳になりますが、これからもお互い頑張ろうぜ!と伝えたいですね。僕もファンの方がピンクロスになって寂しくならないように(笑)」(内田騎手)。

なお、現在の荒木さんの牧場はコロナ禍により当面の間は見学中止になっています。再開時については、競走馬のふるさと案内所にお問い合わせください。現在の様子は荒木さんが自ら綴っている荒木牧場功労馬サポーターズのツイッターで愛溢れる表情をご覧ください。

ブライアンズロマンの会では引き続き支えてくださる方を募集中です。詳細はホームページをご覧ください。

高橋華代子(たかはしかよこ)

元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ など