浦和競馬場には数年前から「埼玉県産品ショップ」があって、埼玉の日本酒などを販売していましたが、正直なところ商品のラインナップにはビミョーだったような……。
しかし、浦和競馬場のマスコットキャラクター「ウラワール」が誕生してから様相が一変。一気に商品の種類が増えました。
浦和競馬場にはウラワールが誕生する前にも「コバトン」というマスコットが競馬場でファンに手を振っていました。でも「コバトン」は埼玉県のマスコットで、浦和競馬場専属ではありません。
南関東のほかの競馬場にはオリジナルのマスコットがいるのに……。いやいや、南関東以外にもたくさんいますよね。
その状況に危機感を覚えたのか、浦和でのJBCが開催された2019年11月に「ウラワール」が誕生。さっそくぬいぐるみが制作されました。
そして長い無観客期間から有観客に切り替わった、2021年の10月開催。浦和競馬場に入ってみると、埼玉県産品ショップがにぎやかになっていました。ウラワールのぬいぐるみは小さいサイズができて、さらに缶バッジやアクリルスタンドなども誕生していてビックリ。なかなか攻撃的な商品開発ですなあ!
そしてお店の真ん中では、積み重ねられた箱が目立っていました。その正体は「揚げせんべい」で、これはまさに“お土産品”ではないですか。もともと埼玉県春日部市で作られていたものをウラワールが描かれた袋に入れたようです。味は2種類で黄色が「カレー」で白が「はちみつ醤油」。
埼玉県といえば「草加せんべい」が有名ですが、こちらも当然ながら“県産品”。地元の発展に貢献するのは良いことです。
私もさっそく8個入りの箱と単品を買いました。ちなみに売れ行きはどんなもんですか?
「月曜日から今日(金曜日)までで、だいたい100箱くらいですね」
おお、それはなかなかの人気!
単品を買う人も多くて、売れ行きとしては「カレー味のほうが多少いいかな?」とのこと。せんべいだから賞味期限もわりと長いし、いいところに目を付けましたね。
10月21日(木)には「ウラワールせんべい賞」というレースが行われました。11月は祝日にダートグレードレースがありますから、その日はメチャメチャ繁盛することでしょう。
それでは私も試食。まずは「カレー」から……と思ったら、じつは「カリー」だったんですね。気が付かなかった(汗)。
おお、たしかに「カレー」というよりは「カリー」な感じ。むかしなつかしの駄菓子の記憶がよみがえります。これは酒のツマミにもなりそう!
続いては「はちみつ醤油」。その名のとおり、甘さが感じられますがそれほどクドくなくて、しょうゆからくる塩気がいいアクセント。こちらのほうが酒のツマミ感が高いかもしれません。
ウラワールは競馬場のマスコットとしては「遅れてきた大物」。それでもこの雰囲気からすると、これからも埼玉県産品とのコラボがあるような気がします!?
浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。