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ヒガシウィルウィン


高橋華代子

2022.10.20 (木)

「気になるあの馬はヒガシウィルウィン」

提供:イーストスタッド

NARグランプリ2017年度代表馬を受賞したヒガシウィルウィンが現役を引退。オーナーの(株)MMC様が引き続き所有され、北海道のイーストスタッド(浦河)で種牡馬入りをすることになりました。

ヒガシウィルウィンは、ホッカイドウ競馬、南関東競馬、岩手競馬で走り、ジャパンダートダービーや東京ダービーなど3地区でタイトルを11勝。船橋の佐藤賢二厩舎時代に制した東京ダービーで手綱を取ったのは、南関東リーディング・森泰斗騎手でした。

「ずっと夢だったダービーを勝たせてもらって、一生忘れられない馬になると思います。乗った人がみんな言いますが、数字以上に小さく感じて、これがヒガシウィルウィン?と。その分、気持ちの強い馬でした」(森騎手)

ヒガシウィルウィンは10月10日午後1時頃に新天地のイーストスタッドへ入厩。マネージャーの佐古田直樹さんにお話しを伺いました。

「入厩した時から落ち着きがあって、性格も扱いやすくて穏やかです。うちは大型馬が多いのでちょっと小柄な馬ですが、ダート馬っぽい重心が低いしっかりしたバランスのいい体系はしていると思います。(仕事で)放牧地の中で写真を撮ろうとすると、こっちに向かってくる好奇心旺盛な馬が多い中で、ヒガシウィルウィンはお尻を向けて逃げる素振りをして、ちょっと珍しいです。環境に慣れていないからなのか、元々がそういう性格なのかはわからないですが、もう少し慣れてきてから、寒くなる前の来月中には試験種付けを行う予定です」

イーストスタッドの放牧時間は朝5時半から昼2時頃まで、ヒガシウィルウィンも草を食みながらのんびり過ごしているそうです。繋養されている地方競馬出身の先輩種牡馬には、NARグランプリ2013&2015年度代表馬のハッピースプリント、NARグランプリ2021年度代表馬サブノジュニア、大井の貴公子とも称された快速馬ルックスザットキルもいて、地方競馬ファンにはたまらない空間が広がっています。

ヒガシウィルウィンはこれから種牡馬として準備を進めていきながら、来シーズンに備えるそうです。地方競馬を代表する名馬の1頭が、これからどんな種牡馬生活を送り、どんな産駒を送り出すのか、物語は続いていきます。

ヒガシウィルウィンの詳細はイーストスタッドに問い合わせください。

見学については競走馬のふるさと案内所のページをご覧ください。

ヒガシウィルウィン 8歳牡馬
父 サウスヴィグラス、母 プリモタイム、母の父 ブライアンズタイム
通算成績44戦15勝2着14回3着3回(重賞11勝)

高橋華代子(たかはしかよこ)

元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ など