web furlong ウエブハロン

地方競馬のオンライン情報誌ウェブハロンPresented by National Association of Racing

Copyright(C) 1998-NAR.All Rights Reserved.


川崎競馬場「馬王」


浅野靖典

2022.12.8 (木)

豚汁(400円)

川崎競馬場のパドックの前にある1号スタンドは、ほかの競馬場に比べると解放感がある造り。これがまあ風通しがよくて、冬はけっこう寒いんですよね。でも私はガラスのドアがある2号スタンドにあまり行かないので、活動拠点はだいたいその周辺。この時期は震えながらパドック診断をして、そして屋外でレースを観ることになります。

そういう状況なので、給茶機からお茶をパドック周辺に持ってきても、すぐに常温になってしまうのが悲しいところ。川崎競馬場に行くときは、競馬場でカゼひかないように気をつけないといけません。

私が行った11月初旬もまあまあな寒さ。そんななか、パドック近くの「馬王」さんの店頭に「豚汁」の文字があることに気が付きました。

店内を覗くと、カウンターの横に芋煮会(主に山形県や宮城県で行われる、屋外で汁物を作って食べるレジャー)で使われるような大きい鍋から湯気が出ているではないですか!

見本の写真には「もち巾着入っています」のキャプション付き。こんなメニュー、前の冬にあったっけ。ともあれ、これはぜひともいただかなくては。

と即断即決で注文。汁物なので、すぐに手元に到着しました。

これがけっこうズッシリ。

サイズ感を理解していただくために、川崎競馬場名物の「ロジータビール」と並べてみました。うーむ、これはいわゆる「付け合わせ」的な豚汁ではなくて「豚汁定食」の豚汁ですな。器の中にはにんじん、大根、こんにゃく、ごぼう、そしてもちろん豚肉などがドッサリと入っていて、その上に「もち巾着」が鎮座。さらにその上にバサッと乗せられた大量のネギ。

パドックで出走馬を見ながらゆっくりといただきましたが、紙コップのお茶と違って最後まで温かさが残っていました。すると具の下のほうからでっかい大根が出てきたではないですか!

その場にいた競馬仲間に器を持ってもらって、大根の写真をアップで撮影。しっかりと煮込まれていて、味が染みこんでいました。

寒い屋外で温かい豚汁なんて、とてもありがたくて心に残るもの。おそらくたくさんの競馬ファンが注文することでしょう。川崎競馬場では冬に大きなレースがあって、さらにとても賑わう正月開催もありますが、それでもあの大鍋なら早々に売り切れることはないと思います!

浅野靖典(あさのやすのり)

競馬キャスター・ライターとして活動中。JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。