web furlong ウエブハロン

地方競馬のオンライン情報誌ウェブハロンPresented by National Association of Racing

Copyright(C) 1998-NAR.All Rights Reserved.

第3回川崎スパーキングスプリント

好スタートを決め逃げ切る
  ファイナルでも昨年の雪辱へ

スーパースプリントシリーズ2023の3戦目は、川崎900メートルの川崎スパーキングスプリント。重賞格上げとなって今年で3回目となり、南関東の最短距離重賞としても定着してきた。

南関東のスピード自慢たちが勢ぞろいする中、昨年、惜しくも3着に敗れた1番人気キモンルビー(船橋)がリベンジを果たす結果となった。コンビを組んだのは、先週の東京ダービーをミックファイアで制したばかりで勢いに乗る御神本訓史騎手。ハナを主張したキモンルビーは道中も軽快に進めていき、最後の直線はさらにリードを広げ、後続に3馬身差をつける圧勝だった。勝ちタイムは53秒2(重)。

御神本騎手は「今日は最高のスタートで、道中のアドバンテージはありました。直線もしっかり伸びてくれたので、最後はなんとか粘ってくれという感じで追いました」とコメント。

キモンルビーは昨年の船橋記念を12連勝(高知時代も含む)で制すると、それ以降はほとんど2着続きで、高いレベルで走りながらもあと一歩の成績が続いた。今年1月の船橋記念(2着)の後は牧場での調整を挟み、3月には船橋競馬場へ帰厩。その後はジックリと乗り込んできたことでも功を奏したと、陣営は振り返っていた。これで待望の2つ目のタイトルを獲得。

キモンルビーはDr.コパこと小林祥晃オーナーの所有馬だ。ファイナルの習志野きらっとスプリントは、小林オーナーのラブミーチャンが2011年から13年にかけて3連覇し、コパノフィーリングも21年に優勝。

レース後「次は習志野きらっとスプリントですか?」というインタビュアーの問いに、川島正一調教師は現地には来られなかった小林オーナーに向けて「どうしましょう、コパさん!やっぱり行きますよね?はい、わかりました(笑)」と、カメラに向かって笑顔で呼びかける一幕もあった。昨年の習志野きらっとスプリントは惜しくも2着に敗れたが、次もリベンジをかけて挑むことになる。

  • なお、川崎スパーキングスプリントは2着まで習志野きらっとスプリントへの優先出走権が与えられる。重賞初挑戦だったプリモパイソンは2番手から粘り込んでの2着。初騎乗の吉原寛人騎手は「御神本さんの馬は速かったですが、切り替えての競馬。2着に粘ってくれたので大した馬です。離れちゃいましたが、2着を死守できたのはすごいですよ」と褒めていた。

    ファイナルの習志野きらっとスプリントには昨年の覇者ギシギシも出走を予定しており、全国から集まるスピード自慢たちの熱戦が今から待ち遠しい。

取材・文高橋華代子

写真築田純(いちかんぽ)

Comment

御神本訓史騎手

重賞でも崩れずに走ってくれていましたが、2着も多くてもどかしいレースが続きました。今日は休み明けでしたが、馬もリフレッシュをしてだいぶいい状態で走ることができました。この馬自身は力をつけているので、もう少し楽しませてもらいます。まだまだ元気いっぱいに走ってくれると思います!

川島正一調教師

競馬は毎回勝てる訳ではありませんが、ポテンシャルを持っている馬なので、あとは厩舎サイドがうまく導いてあげれば、今日のような結果が出ると思っています。いつも出脚は悪いですが二の脚が速いので、うまいこと前で競馬ができました。こういう競馬ができることを証明できてうれしいです。