初遠征でも盤石の走りを披露
抜群の手応えで直線突き放す
全9戦で争われるグランダム・ジャパン(GDJ)古馬シーズンの第4戦。ここまで表彰対象の地方所属馬でポイント上位は、佐賀ヴィーナスカップを勝ったジュランビル(大井)と、スパーキングレディーカップJpnIIIで2着だったスピーディキック(浦和)が15ポイントでトップタイ。これから参戦してくる馬たちにも十分チャンスがあるという状況だ。
注目となったのは、金沢でここまで重賞17勝というハクサンアマゾネス。前走百万石賞では2着に2秒9の大差をつける圧勝で3連覇を果たしていたので、そのインパクトはなおさらだ。ただ不安もなくはなかった。ハクサンアマゾネスは冬期間に一時的に南関東に移籍したことはあったが、金沢所属で他場への遠征は初めて。それゆえ専門紙には◎ばかりが並んだわけではないが、それでも単勝1.5倍の断然人気に支持された。
全馬ほぼ互角のスタートから、押してハナを主張したのはニネンビーグミ。セトノダイヤモンドがぴたりと続き、大井のジュランビルが内の3番手、ハクサンアマゾネスはややかかり気味にその外につけ、船橋のティーズハクア、アキュートガールらが続いた。スタンド前ではペースが落ち着き、全馬ほぼ一団の展開。
そして向正面中間あたりで一気にペースアップ。多くの鞍上が懸命に手綱を動かし始めたが、ハクサンアマゾネスの吉原寛人騎手だけはほとんど持ったまま。3コーナーでは抜群の手応えで前をとらえにかかった。
4コーナー、ムチが1発、2発と入ると、ハクサンアマゾネスはあっという間に後続を突き放した。ニネンビーグミは苦しくなり、ジュランビルがしぶとく伸びて3馬身差2着。後方3番手から直線大外を追い込んだクリノメガミエースが1馬身半差で3着に入った。
「ペースが落ち着いたので、もうちょっと流れてほしかった」とジュランビルの下原理騎手。クリノメガミエースの赤岡修次騎手は「前には届きそうで届かない。勝とうと思えばもう少し前につけないといけないんですが、そうするとおそらく終いは切れないんです」と、能力は出し切ったようだった。
勝ったハクサンアマゾネスの加藤和義調教師は、「よかった、ほっとした」と繰り返した。金沢ではほとんど無敵と思えるレースを続けながら、これまで遠征しなかったのは、「今までいい状態で使ったことが数えるほどしかないんです。いつも厳しい状態のなか戦ってきた」と。今シーズンは馬体が減らなくなり、ようやく安定して使えるようになったので、遠征を決めたとのことだった。
次走については、GDJ古馬シーズンの第5戦、読売レディス杯が地元金沢での開催(8月8日)だけに当然視野に入る。ところが「スタートが上手じゃなくて、地元の1500メートルは出遅れるんですよ。馬と相談して、ですね」と加藤調教師は悩ましい様子。
なおGDJ古馬シーズンのポイントでは、他地区2着の9ポイントを加算し24ポイントで単独トップに立ったジュランビルが、読売レディス杯も狙っていくことになるようだ。
取材・文斎藤修
写真桂伸也(いちかんぽ)
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加藤和義調教師
初めての輸送でも落ち着いて、すごくいい状態で臨めました。レースはゲートに行って見てないんですが、金沢代表として無様な競馬はできないと思っていたので、結果が出てうれしいです。輸送もうまくいって、ナイターもこなしてくれたので、いい状態が続くなら、また他場にも顔を出したいと思います。







吉原寛人騎手
輸送で馬体重を気にしていたんですけど、増減なしのばっちりの調整で、返し馬の雰囲気もすごく良かったので自信をもって乗れました。3番手の外で自分の動きたいときに動けたので、最高の展開でした。今日の一戦で自信にもなりましたし、また挑戦できるレースがあれば遠征したいと思います。