船橋・矢野義幸厩舎所属だったミューチャリー。2021年のJBCクラシック(金沢)で地方所属馬悲願のタイトルを獲得しました。その年のNARグランプリ年度代表馬&4歳以上最優秀牡馬を受賞。2018年から23年までの現役生活で、記録にも記憶にも残る活躍を続けました。
引退後は千葉県のちばシティ乗馬クラブで過ごしています。昨年5月上旬に船橋競馬場で引退式を行い、6月下旬には慣れ親しんだ船橋競馬場で誘導馬デビュー。こんな短期間で第二のお仕事をスタートさせているのも、ミューチャリーの適性の高さとスタッフの方々の尽力によるものでしょう。
現在は、船橋競馬場のマスコット的存在として、誘導馬としての仕事はもちろん、レースの合間にファンの皆さんとの記念撮影なども行っています。船橋競馬場に来ればミューチャリーに会えるという現状、何て素敵なのでしょう!(他にも、タイガーストライプやチャラオ、ストリートキャップなどが誘導しています)
誘導馬騎乗者のひとり、松井ゆかさんにミューチャリーのお話しを伺いました。「最初乗り始めた頃は、機嫌が悪いと止まったり固まったりすることもありましたが、今は落ち着いています。誘導馬は強風が吹いたり、競走馬が近づいたりしてもひるまず、どんな環境においても、一定の常歩(なみあし)ができる仔に向いています。ミューチャリーも学びが早くて優秀ですよ」(松井さん)。
船橋競馬場は通年ナイター開催が行われています。誘導前の時間帯はどんな風に過ごしているのでしょうか。
「朝10時頃から作業を始めます。誘導が始まると、常歩(なみあし)しかできません。馬たちにはストレスがたまるので、午前中のうちに、丸馬場で調馬索をしたり、乗り運動をします。その後に手入れをしてピカピカに。厩舎へ戻ると、タテガミや尻尾の編み込みと飾り付けをします。その後、1レースの発走時刻に合わせて装鞍。発走時刻の20分前にはパドック前で待機をします」(松井さん)。
誘導前の待機中。ミューチャリーが松井さんを背にしている姿を撮らせて頂いていると、騎乗者のひとりでもある木村聡美さんから大好きな「きび砂糖」をもらい、夢中になって美味しそうに食べ始めました。きび砂糖がなくなっても、木村さんの手をペロペロと舐めていた姿は、何とも微笑ましいJpnI馬の姿。
現在の第二の馬生も頑張っているミューチャリー。このまま元気に健康に、1日でも長くこのお仕事を続けて、たくさんの人たちを笑顔にして欲しいなぁと思います!

高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ など