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第1回ネクストスター東日本

早め先頭から人気に応える
  選択肢が広がる重賞2勝目

ダート競走の体系整備に伴い、新たに設けられた3歳スプリントシリーズ。兵庫チャンピオンシップJpnIIを頂点とした全5戦の火ぶたが、ここ川崎で切って落とされた。地方馬同士の新設重賞ということもあって注目度は高く、「第1回なので、歴史に名を刻みたい」という声も多数。北海道から遠征のカプセルを含め、意欲に満ちあふれた14頭が集結した。

勢力図としては浦和のニューイヤーカップの上位馬に、冬場を休養に充てた馬や、南関東各場の3歳一組戦を戦ってきた面々が挑む形。それであればニューイヤーカップを制したギガースに人気が集まるのは必然で、やや離れてライゾマティクス、スノーシュー、クルマトラサン、カプセルという単勝オッズ順となった。

内枠を利したライゾマティクスが先手を奪い、ギガースが2番手。クルマトラサン、スノーシューと、上位人気馬が先団を形成した。前半3ハロンは37秒8。力の要る馬場を考慮しても少し遅めだったが、向正面で一気にペースが上がり、縦長の展開となった。さらに追い打ちをかけるように、3コーナーでギガースが早めにスパート。消耗戦の様相を呈して最後の直線を迎えた。

リードを広げにかかるギガースに対し、有力各馬は防戦一方。スノーシュー、ライゾマティクスは後退し、最後にクルマトラサンが差を詰めたが2馬身半まで。ギガースが悠然と重賞2勝目のゴールを駆け抜けた。

もともと他の馬と一緒に走りたがる気性のギガース。この日も抜け出してから遊び、他馬を待つような面を見せたが、森泰斗騎手が「リードがあったので、遊びつつも押し切れました」と話せば、佐藤裕太調教師も「セーフティーリードを取ってくれて、森騎手がよく考えて乗ってくれました」と、積極的な競馬を勝因に挙げた。今後は羽田盃JpnIや東京湾カップ、優先出走権を獲得した兵庫チャンピオンシップJpnIIなどが視野。雲取賞JpnIIIでは内枠から後手に回って7着だったが、今回のようにスムーズに先行できればダートグレードでも好勝負になるはずだ。

雲取賞JpnIIIで13着だったクルマトラサンが2着に巻き返した。道中はインの3番手を追走。3コーナーで少し置かれる場面もあったが、直線で盛り返した。石崎駿騎手は「砂をかぶるのを嫌がって置かれたけど、現状でもよく走ってくれています。伸びしろしかないですね」と期待を口にする。大井のゴールドジュニアを制すなど早くから活躍をしているが、真価を発揮するのはこれから。さらなる成長を待ちたい。

クビ差3着には8番人気のアジアミッションが食い込んだ。4コーナーで前が壁になる不利があっただけに、山崎誠士騎手も「もっとうまくさばけていたら違いましたね。展開次第で勝ちも見えていたかなと思いますし、馬自身もだいぶ良くなっています」と悔しさをにじませつつ、良化を強調。若武者賞で1番人気(3着)に推されたように、もともと評価が高かった馬。差す競馬も板についてきただけに、展開次第でチャンスが巡ってくる。

取材・文大貫師男

写真築田純(いちかんぽ)

Comment

森泰斗騎手

ここは勝たなくてはいけないと思っていましたし、1回目の覇者に名前を刻めたことをうれしく思います。抜け出すタイミングだけ気をつけていたのですが、早く抜け出し過ぎて、直線ではめちゃくちゃ遊んでいましたね。ジョッキーとしてできる範囲内で、その性格面を改善していきたいと思います。

佐藤裕太調教師

しっかり乗り込んできて、いい意味で平行線の状態でした。人気に応えられて良かったです。最後に少し遊んでしまう部分があるのですが、積極的に乗ってセーフティーリードを取ってくれましたし、よく考えて乗ってくれていると思いました。距離は1700メートルくらいまではもつかなと思っています。