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第33回オグリキャップ記念

好位から一気の末脚で差し切り
  7歳での本格化でJBCを視野に

オグリキャップ記念は、笠松競馬場でオグリキャップの引退式が行われた翌年の1992年に創設。昨年までの32回(第30回は休止)のうち28回は2500メートルで行われたが、全国的にレース体系が大きく変わった今年度から1400メートルに変更されることになった。

地方全国交流という条件は以前と同じで、賞金は昨年より増額され1着2500万円。その舞台に北海道、浦和、大井、兵庫、高知から各1頭が遠征してきた。

そうなると東海地区の所属馬が相対的に厳しくなるのは仕方がないところ。しかし今回は愛知のセイルオンセイラーが5番人気とはいえ単勝7.5倍で人気の一角に支持された。今年に入って笠松の重賞を2勝。前走の飛山濃水杯では好スタートから逃げ切る快勝で、その走破タイムは同じ日の別のレースに出走したルーチェドーロ(現在は愛知所属で、川崎時代に笠松グランプリを2勝)より1秒9も早いものだった。

その内容と笠松競馬場で4戦4連対という実績が評価されたのだろうが、地方全国交流となれば話は別。今回の勝ち時計1分24秒0は、最近の馬場状態から考えると破格で、実に見ごたえがある内容だった。

ゲートが開くと、最内枠のスペシャルエックスが先手を主張。しかしオメガレインボーのダッシュ力も互角以上で、すぐさま並びかけてきた。

セイルオンセイラーも好スタートから先手主張を狙ったが、さすがに今回の相手では3番手までが精いっぱい。さらに1コーナーの手前でヘルシャフトが先行争いに加わってきたことで「流れが速いと思って」(友森翔太郎騎手)少し引く形になった。

向正面に入ってもスペシャルエックスとオメガレインボー、ヘルシャフトがペースを握る展開。その流れは前半の600メートルが34秒4のハイペース。プレッシャーを受けながら逃げる形になったスペシャルエックスにとっては厳しい形になってしまった。

その結果、3コーナーあたりで先頭が入れ替わり、最後の直線の入口ではオメガレインボーとヘルシャフトの一騎打ちという様相に。しかしそこに、タイガーインディがインコースから一気に差を詰めてきた。そしてゴール地点では3頭が横並び。結果はタイガーインディがクビ差先着での勝利だったが、2着のヘルシャフト、アタマ差で3着のオメガレインボーも、立ち回りひとつで勝利が狙えたと思える勝負だった。

勝ったタイガーインディは年明け以降、兵庫ウインターカップを勝ち、黒船賞JpnIIIで3着に入り、兵庫大賞典を勝利と成績が一変。ただ今回は前走から中2週ということで、保利良平調教師には「出走させるかどうか、迷いがあった」そうだ。それでも「追い切りの動きで“これなら”という手応えがあった」ことで出走を決断。表彰式が終わったところでも緊張感が残っている様子だったが、しばらくしてようやく「夏に向けて調子を上げるタイプなので楽しみです」と表情が緩んだ。

一方、2着の吉原寛人騎手、3着の笹川翼騎手、4着の矢野貴之騎手はそろって「実力で負けたわけではない」とコメント。そして3人とも「いい勝負で楽しかった」と振り返った。

取材・文浅野靖典

写真岡田友貴(いちかんぽ)

Comment

廣瀬航騎手

前半の位置取りは決めていませんでしたが、結果的にいい場所で進められたと思います。最後の直線に入ってからいい伸びを見せてくれましたが、ゴールの瞬間は届いたかどうかわからなかったですね。地方全国交流で結果を出すことができたので、グレードレースも狙っていきたいと思います。

保利良平調教師

馬ごみは苦手ですが、黒船賞で砂をかぶって好走したこともあって、今回はどういう走りを見せてくれるかと思って見ていました。最後に内が空いて、届いてくれてよかったです。次は佐賀のサマーチャンピオンを目指して、今年はJBCが佐賀なので、その意味でも連れていければと思っています。