地方ゆかりの人馬が重賞初制覇
GDJ優勝は高知グラインドアウト
6月12日に川崎競馬場で行われた南関東牝馬三冠の最終戦となる関東オークスJpnII。60回目を迎えた伝統の一戦に、JRA4頭、高知1頭、笠松1頭、南関東5頭の合計11頭が集結。2100メートルの舞台で熱戦を展開した。
いずれも3歳1勝クラスを勝ち上がったJRA馬が上位人気を独占。アンデスビエントが1番人気に応える形で、田口貫太騎手を背に7馬身差の逃げ切りを決め、人馬ともに重賞初制覇を飾った。
好ダッシュを決めたアンデスビエントがハナに立ち、2周目の3コーナー過ぎから徐々に後続を引き離しにかかると、最後の直線では独走態勢。7馬身差の圧勝劇にガッツポーズを見せた田口騎手は「ペースもだいぶゆっくり入れました。ナイター自体は苦にしていませんが、終始物見をしながら。向正面で併せて来られたときにはしっかりと反応してくれて、あとは集中して走ってくれました。強い内容だったと思います」とコメントした。
アンデスビエントの母アンデスクイーンは、ラストランとなった2020年エンプレス杯JpnIIで有終の美を飾っており、地方競馬とゆかり深い血統だ。その母も管理していた西園正都調教師は「8勝(うちダートグレード3勝)しているお母さんのあとを継げるように、しっかりと育てていきたいです」と穏やかな笑みを浮かべて喜びを噛みしめていた。
なお、田口騎手も地方競馬にゆかりが深く、父・輝彦さんは笠松の元騎手で現調教師、母・広美さんも笠松の元騎手。優勝インタビューで「今日は母親が誕生日です。ここまで育ててくださった両親をはじめ皆さんに感謝しています。これから海外でも騎乗できるジョッキーになりたいです」と愛くるしい表情で話し、ウィナーズサークルに集まった多くのファンから大歓声が起こった。
そして、今年の関東オークスJpnIIは、地方馬が2着から7着までを占めた。
2番手を追走しての2着は昨年のローレル賞の覇者ミスカッレーラ(船橋)。減少し続けていた馬体重が前走比プラス7キロだったことについて御神本訓史騎手は「馬体重もいい頃に戻りつつあるのかなと。こういうパフォーマンスができたのは収穫です。復調の兆しが見えてきたので、このまま順調にいって欲しいですね」とコメントした。
3着は高知のグラインドアウトだった。ミスカッレーラと競り合いの末、半馬身振り切られたが、「まだ手前を替えるのが上手じゃないので、改善されればもっと走ると思います。思っていた以上に頑張ってくれて、びっくりしました」と赤岡修次騎手。この結果、グランダム・ジャパン3歳シーズン総合優勝を果たした。前週の東京ダービーJpnIで地方最先着の4着に入ったシンメデージーに続き、ダートグレード戦線での期待馬が高知の生え抜きから出てきた。
取材・文高橋華代子
写真築田純(いちかんぽ)
Comment

西園正都調教師
もともと精神面が落ち着いていて、肝の据わった馬です。どっち回りでもいいですし、環境の変化にも強いので、なにも心配はなかったです。競馬も掛かっていかず、勝手に息を入れながら走り、後ろから来るとスイッチが入って自分から行く感じ。今日も1周目はビジョンを見て物見をして走っていたようです。









田口貫太騎手
前走勝たせていただいたときも、3~4コーナーからグっとハミを取ったので、今日も信じて乗りました。これだけの重賞で1番人気馬を任せてくださり、オーナーさんをはじめ、西園先生、厩務員さん、生産者さん、皆さんに感謝したいです。成長力はあると思うので、これからも頑張ってくれると思います。