好スタートから直線突き放す
6歳にしてついに重賞初制覇
7月18日に行われた地方交流重賞・習志野きらっとスプリント。地元の南関東をはじめ、愛知、佐賀、高知から、14頭のスピード自慢が集結した。
この日、気象庁は関東甲信と東海が梅雨明けしたとみられると発表。船橋競馬場もうだるような暑さになったが、大規模改修工事中の場内には多くのファンが詰めかけた。
1番人気エンテレケイアが8度目の重賞挑戦で、ついに初タイトルを獲得した。好スタート好ダッシュからハナを切ると、2番手には6連勝中の佐賀・オールスマート。さらに、重賞3勝馬プライルード、準重賞2勝馬スワ―ヴシャルルらが続いた。
直線に入ってからもエンテレケイアのスピードは衰えず、後続を引き離して6馬身差の圧勝劇。勝ちタイムは58秒7(重)。単勝オッズは3倍台に上位3頭がひしめき合う大混戦だったが、エンテレケイアの強さが光った。
初騎乗の吉原寛人騎手は「先頭で走っていても余裕があって、直線を向いてからも、まだ伸びそうな雰囲気でした」と笑顔。好位から流れ込んだスワ―ヴシャルルが2着、オールスマートは3着。ダートグレード3勝リュウノユキナは中団から脚を伸ばして4着だった。
エンテレケイアは3歳春にJRAから浦和の小久保智厩舎に移籍。それ以降もコツコツと好走を続けてきたが、重賞勝ちまではもう一歩だった。6歳夏にしてついに素質が開花。今後は未定だが、900から1500メートルまでの幅広い距離で勝ち星をあげており、どんな路線を歩んでいくのか興味深い。
なお、5着に入った高知・イモータルスモークの担当は田中守厩舎の山頭信義厩務員。船橋で騎手としてデビューし、高知に移籍。引退後も厩務員として強い馬作りに励んでいる。イモータルスモークは前走・園田FCスプリントで2着となり、この舞台に矛先を向けてきた。山頭厩務員にとっては地元でもある船橋に初遠征。
「いつも調教も乗せていただいている馬です。船橋に使いに行くことがわかったときは、うれしさと勝ちたい気持ちでいっぱいでした。結果的には5着で悔しいですが、船橋の調教師さん、厩務員さん、騎手、記者、いろんな関係者の方々が覚えてくださっていたのが、とてもうれしかったです」と山頭厩務員。
筆者も山頭厩務員が船橋時代にお世話になった。現在はSNSを通じて近況は知っていたが、直接会ったのは久しぶり。屈託のない笑顔も変わらなかった。競馬に携わっている以上、遠く離れていてもつながっていることを改めて実感。山頭厩務員の今の目標は「船橋競馬場で勝つこと」だという。そんなシーンが見られることを楽しみにしたい。
取材・文高橋華代子
写真国分智(いちかんぽ)
Comment
水上直人調教師補佐
状態は前走と変わらずにいい感じでした。レース内容が前回は不完全燃焼だったので、今日はスタートからビュンと行けて、安心して見ていました。期待値はずっと高い馬でしたが、体が固まり切っていなかったので、しっかりしてきたことでその強さが証明できて良かったです。感慨深いものがありますね。







吉原寛人騎手
とても具合がいいと聞いていました。「思い切って乗ってくれ」ということだったので、その通りの競馬ができて良かったです。スタートも本当に速かったですね。(全国を回って船橋での重賞制覇については)スタンドも一新して、とてもきれいな競馬場で勝つことができ、うれしく思います!