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第24回サマーチャンピオンJpnIII

初の短距離で素質開花
  新子厩舎が6年ぶり制覇

サマーチャンピオンJpnIIIは、今年佐賀で開催されるJBCスプリントJpnI(11月4日)と同距離・同コースで行われるが、GII/JpnII以上で勝ち星がある馬の登録はなかった。JRAからはこのレースの勝利歴があるラプタス(2021年)、サンライズホーク(23年)ら5頭。他地区からは今年の高知・黒船賞JpnIIIで3着のタイガーインディら兵庫2頭、高知1頭。地元佐賀からは重賞3連勝中のテイエムフェローと、園田FCスプリントへ遠征して勝利したオールスマートら4頭。いずれもJBCスプリントJpnIへ向け重賞実績を積み上げておきたいメンバーが揃った一戦となった。

しかし当初予定されていた8月29日は台風10号の接近により開催中止となり、サマーチャンピオンJpnIIIと条件交流のサマーカップは9月1日へ順延。出走投票のやり直しは行わずに日曜開催となったため、JRA開催と競合する騎手5名が佐賀所属騎手へ変更。飛田愛斗騎手(金沢で騎乗)、出水拓人騎手(騎乗停止期間)の佐賀2名を含め、計7名が変更となった。また、JRA馬は水曜に佐賀入りし、この日まで滞在。兵庫2頭は水曜の輸送中に途中で引き返してから再度輸送と、人馬ともに台風の影響は大きく、メイショウテンスイが単勝2.9倍で1番人気となったが、5番人気まで1けたオッズの混戦評価となっていた。

最内枠のオールスマートと外枠のテイエムトッキュウのハナ争いは僅かにテイエムトッキュウが制し、メイショウテンスイは3番手。ラプタス、サンライズホークらは中団に付け、前10頭がひと固まりとなって向正面へ。そこから内を突いて上がってきたラプタスとアラジンバローズ(兵庫)が4コーナーで先頭、2番手。直線で粘り込みを図るラプタスを、最後にアラジンバローズが3/4馬身交わして勝利した。その争いから2馬身差で3着タイガーインディ。以下、4着ホウオウスクラム(高知)、5着テイエムフェローと、掲示板内には地方馬が4頭。サマーチャンピオンJpnIIIの地方馬による勝利は、同じ兵庫・新子雅司厩舎の18年エイシンバランサー(兵庫)以来6年ぶり。JRA馬は予定外の滞在競馬となった影響もあったか、ラプタス以外は6~9着だった。

アラジンバローズは昨年9月の兵庫転入初戦で鳥栖大賞(佐賀2000メートル)を勝利するなど、中距離路線を使われ、JRA所属時を含め初の1400メートル戦挑戦でのダートグレード初勝利。昨年のJBCスプリントJpnI勝ち馬イグナイターと同じ新子調教師の管理馬で、秋の大一番を二枚看板で狙うこととなる。

トップハンデ60キロで2着のラプタスに騎乗した金山昇馬騎手は「先頭に立った時は勝てる確信はまだありませんでした。スタートで躓いたり、3コーナーで焦ってしまったりとミスもあって、今はすごく悔しいです」とレースを振り返っていたが、大きな経験を得た一戦だっただろう。

取材・文上妻輝行

写真桂伸也(いちかんぽ)

Comment

下原理騎手

あまり欲を持たずに上がりの脚を活かせたらという気持ちで乗りました。初めての距離で馬が戸惑っていてハミを取ってくれませんでしたが、向正面で気合を入れたらグーンと行ってくれました。関係者の皆様がしっかりケアして佐賀に送っていただいたから、結果が出たと思います。

新子雅司調教師

(途中で引き返した)輸送の影響は全くなかった訳ではありませんが、スタッフも馬もよく頑張ってくれました。長い距離では掛かるところがあるので、短距離を試してみたいと思っていました。今年は短距離を使って行って、JBCスプリントが目標です。