枠入りに課題も5馬身差圧勝
初遠征初距離でも連勝伸ばす
グランダム・ジャパン2歳シーズン開幕戦の園田プリンセスカップは、過去10回中5回で北海道所属馬が勝ち、3着内率も50%超えを誇る。
今年も中心は北海道からの遠征で、無敗の3連勝中リオンダリーナだ。いずれも1000メートルを逃げ切る競馬で、前走の重賞・リリーカップの勝ちタイム1分0秒5は、3歳馬ストリームがスティールペガサスに勝ったことで話題となったグランシャリオ門別スプリントとわずか0秒3差だった。能力が抜けていることは明らかで、馬体重はマイナス10キロながらパドックでは細すぎる感はなく、単勝は1.4倍の1番人気。あとは初の1400メートルとコーナー4回をこなすかだけだった。
そんなレース前の雰囲気の中、緊張した面持ちで同期の塚本征吾騎手とともに検量室に姿を現したのは船橋の木間塚龍馬騎手。騎乗するリヴェルベロ(船橋)は初勝利まで4戦を要したが、直後に挑んだ重賞・ルーキーズサマーカップでも2着とあって5.5倍の2番人気に推された。木間塚騎手にとっては重賞初制覇もかかるが、園田競馬場での騎乗も初めて。「最内枠なので、スタートして本コースへ合流するまでの間、内ラチがない箇所があるので注意したいです」と気を引き締めた。
3番人気に菊水賞馬シュエットを母に持つ地元のウイングスオール、4番人気にラブミールイス(川崎)が続き、単勝10倍以下はここまで。
レースはすんなり決まるかと思われたが、ファンファーレが鳴った後、一頓挫が待っていた。断然人気のリオンダリーナがゲートに全く寄り付かないのだ。前扉が開けられてもそれは変わらず、最終的に目隠しをして枠入りが完了するまでに約3分を要した。
牝馬はゴネると走りに悪影響が及ぶことが多い。ところが、リオンダリーナは自らの好スタートで不安を払拭させると、楽に先手を取ってゆったりしたペースで運んだ。リヴェルベロは内ラチのない箇所でも真っ直ぐ走り、2番手につけた。3~4コーナーで後続各馬が必死に追い上げを見せたが、リオンダリーナはすでにセーフティリードを取っており、5馬身差で完勝。2着に中団から差したラブミールイス、3着にはクビ差で古巣・兵庫に復帰した小牧太騎手を背にヴィルミーキスミー(北海道)だった。
勝ったリオンダリーナはこれで4連勝。「北海道から3戦3勝で来て、ここは負けられない一戦と思っていました」と小国博行調教師が話せば、今回が初騎乗の下原理騎手も「馬が余裕たっぷりでした。また乗りたいですね」と満面の笑みを見せた。ただ、前走後にオーナーサイドから目標に挙がっていたエーデルワイス賞JpnIIIについては「ゲートの課題があるので相談して決めたいです」と小国調教師は話した。
2着ラブミールイスの山崎誠士騎手は「スタートがイマイチであの位置取りになりましたが、これまでと違う形で最後は脚を使って、いい経験になりました」と、敗れた中にも収獲があったようだ。
3着ヴィルミーキスミーの小牧騎手は「折り合いがつき、距離ももちそうです」と初騎乗の感触を話し、5着リヴェルベロの木間塚騎手は「いつもと違って3コーナー手前でハミが抜けて手応えがなくなってしまいました」と振り返った。そして最後に「馬は頑張ってくれていて、僕の技術不足です」と自身に言い聞かせるようにデビュー4年目の若武者は関東へ帰って行った。
取材・文大恵陽子
写真桂伸也(いちかんぽ)
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小国博行調教師
北海道から28時間の輸送をしたので、マイナス10キロは許容範囲でした。ゲートは練習していても少し悪くなってきていて、今日もレースに影響があるかと心配しましたが、入れば大丈夫でした。調教では引っ掛かる素振りを見せていないので距離は心配していませんでした。








下原理騎手
ゲート入りを渋った時は正直焦りました。ゴネると能力に影響することもありますが、この馬はしっかりと走ってくれました。4コーナー手前でフワついたので気合を入れると一気にハミを取って、そのあとは後ろの脚音も聞こえませんでした。1400メートルよりもう少し長くても対応してくれると思います。