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第2回ネクストスター盛岡

2番手から直線抜け出す
  距離を克服し重賞初制覇

第2回を迎えたネクストスター盛岡。翌年の兵庫チャンピオンシップJpnIIを頂点として整備された2~3歳短距離路線の重賞だが、第1回の覇者となったフジユージーンは周知の通り距離を延ばして活躍した。今回の覇者はどういう路線を歩むのか。前回に続いて盛岡ダート1400メートルを舞台に争われた。

内からラポジートがハナを奪うと、外から前に出かけたポマイカイは2番手に控え、ピカンチフラワーが3番手。水沢ダート1400メートルで争われたビギナーズカップの上位3頭で先行争いは落ち着いた。徐々にピカンチフラワーが位置を下げ、内のマツリダマスラオが3番手に上がり、前の2頭が後続をやや離す展開。それらを見るようにサンカリプソとサウザンドマイルが5、6番手で続いた。

これがポマイカイにとってはいい流れだったのだろう。4コーナーでラポジートに並びかけると、直線で抜け出して快勝。1番人気サウザンドマイルは追い上げたものの1馬身半差で2着だった。

勝ったポマイカイの菅原勲調教師は、「いやいや、うれしいな、これは。まさか勝つとは。距離がどうかなと思ったけど、折り合いがついたからね」と満面の笑み。もっと短い距離の方がいいと感じていたという。確かに大差で圧勝した盛岡ダート1000メートルのデビュー戦の内容や、その後に2着が続いた1400メートルでのレースぶり、6着に敗れた盛岡ダート1600メートルの若鮎賞を見ると納得だ。だが、それもある程度は織り込み済みだったようだ。管理していた半姉のダイセンメイトが水沢ダート850メートルで11戦11勝と抜群の超短距離適性を発揮。昨年の春にC2からスタートして、今年の早池峰スーパースプリントも制した。

その半弟ということで、昨年の北海道セプテンバーセールでオーナーに購買を勧めたという。落札価格は352万円(税込)。「貧弱だったから、みんな嫌ったんだと思う。セリの前に2カ月ぐらい見ていて、どんどん成長はしていた。(その場で)ただ見ただけなら買わなかったかもしれない」。成長力にも期待していたという。

デビュー6戦目で重賞初制覇。「状態は今回がいちばん良かった。今まではソエが痛かったり、調教がうまくいかなかったり、いろいろあったけど、今回は追い切りが素晴らしく良かったので、あとはレースで折り合いがつけば、と思っていました」と菅原勲調教師。それでも成長途上だという。「体の方がまだ完成されていないので、しっかりしてくればもうちょっといい走りをするんじゃないですかね」。今後については「もしかしたら今年は休養に入る可能性もありますね。距離は1400メートルがギリギリで、たぶん1200メートルとかの方が合うと思います。ちょっと1600メートルは難しいと思うので。あまり無理しないで、来年に備えるのがいいのかなというところはありますね」。このまま順調に成長していけば、来年のハヤテスプリントや、北海道スプリントカップJpnIIIなど、3歳のダート1200メートル路線が視野に入りそうだ。

勝利に導いた高松亮騎手は今回が初騎乗。菅原勲調教師の管理馬に騎乗するのは1年5カ月ぶりだった。重賞となると2019年の若駒賞以来、5年ぶりの騎乗依頼で、勝利したのは今回が初めて。高松亮騎手は「騎乗依頼をいただいてから、もちろん準備はしてきましたが、柄にもなく今日は少し緊張していました」と照れ笑い。「菅原勲先生と一緒に重賞を勝てたことをうれしく思います」と喜んでいた。

ちなみに馬名の意味はハワイ語の“幸福”。“マツリダ”の冠名で知られる高橋文枝オーナーだが、菅原勲調教師に冠名なしの命名を依頼したという。オーナーは“マツリダ”を冠名にする以前に“ハッピー”を冠名にしていたが、それにも通ずる馬名。関係者にはまさに“ポマイカイ”な日になった。

取材・文牛山基康

写真佐藤到(いちかんぽ)

Comment

高松亮騎手

先生からは「折り合いを意識して」という指示。馬のリズムを大事に乗っていました。普段から厩務員さんがじっくり調教しているのを見ていたし、勝負どころから勝負をかけていくのは決めていて、そこで素晴らしい反応をしてくれた。最後は少し脚が上がり気味になりましたが、馬の力に助けられました。

菅原勲調教師

デビューしたころよりも落ち着いてきたのがいいですね。ゴール前は毎回バタバタするんですけど、今回は折り合いがついたので、ちょっと貯金があった、という感じです。この馬は速い流れの方がたぶんいいと思うので、展開も合ったということでしょう。高松騎手も初騎乗でもうまく乗ってくれました。