直線人気馬を競り落とす
鞍上の好判断で逆転勝利
昨年のネクストスター金沢は9月24日に行われたが、今年は1カ月ほど繰り下げての実施。それゆえか昨年は北海道からの移籍馬が1頭だったのが今年は3頭。門別でJRA認定フレッシュチャレンジを勝ち、転入後、トライアルの石川テレビ杯から2連勝というビバロジータが単勝1.8倍の断然人気で、2番人気も北海道から転入のエムティパル。しかし勝ったのは、地元金沢デビューのショウガマッタナシだった。
10頭のエントリーがあったが、2頭が出走を取消して8頭立て。大外枠のショウガマッタナシが抜群のスタートで先頭に立ったが、1~2コーナーでは内のエムティパルがコーナーワークで先頭を主張した。向正面に入ると、スタート後は4番手だったビバロジータが外から進出して一気に先頭を奪い、エムティパルも抵抗してペースが上がった。
勢いそのままにビバロジータが3コーナーから後続を引き離しにかかって直線を向き、そのまま押し切るかに思えた。しかしこれを追いかけてきたのがショウガマッタナシ。直線半ばで並びかけると、ゴール前でビバロジータを競り落とし、1馬身半差をつけてのゴール。中団から直線脚を伸ばしたダンナイが3馬身差で3着に入った。
ショウガマッタナシは、石川ダービーや西日本ダービーなど重賞7勝を挙げたショウガタップリと同じ馬主・厩舎ということもあり、デビューから4連勝で注目を集めた。しかし、トライアルの石川テレビ杯ではビバロジータ、エムティパルの後塵を拝して3着、前走竜胆特別でもエムティパルの2着に敗れたため、今回は3番人気。それでも「今回は負ける気はしなかったです」と自信たっぷりで臨んだという高橋俊之調教師。「前回(竜胆特別)はエムザックドリームが強引に逃げて、それを負かしに行っての2着。根性では負けていないと思いました。向正面で吉原(ビバロジータ)が動いたときに、栗原はよく我慢したね。あれで一緒に行っていたら脚色が一緒になって差せなかったと思います」。厳しいレースを経験しての成長と、鞍上の好判断がもたらした逆転劇。栗原大河騎手にとっては、昨年のダヴァンティに続いてこのレース連覇となった。
一方、2着に敗れたビバロジータの吉原寛人騎手は「2コーナーから強引な競馬をして脚を使わせちゃったんですけど、追ってからがそれほどでもないので早めにセーフティリードをと思って、ある程度は想定内でした。この馬も成長はしてるんですけど、相手もよく仕上がっていたと思います」と、2歳戦の難しさを思わせる一戦でもあった。
勝ったショウガマッタナシの父ナムラタイタンは、中央でも重賞(武蔵野ステークスGIII)を制したが、その後岩手で重賞12勝と圧倒的な強さを見せて種牡馬となった。2018年生まれの初年度産駒から産駒数は毎年一桁と多くはないが、ショウガマッタナシは、ブンブンマル(名古屋で重賞5勝)に次いで2頭目の重賞勝ち馬となった。ナムラタイタンの父サウスヴィグラスの産駒には牝馬の活躍馬が多く後継種牡馬は限られるが、父系としてその血をつなぐ貴重な存在としても期待がかかる。
取材・文斎藤修
写真国分智(いちかんぽ)
Comment

高橋俊之調教師
(スタート出ても位置を下げたのは)栗原の直感が働いたんじゃないですかね。下げたというわけではなく、展開が速いという判断をしたんじゃないかと。ショウガタップリでは惜しい馬を亡くしているので、大事に使っていこうと思います。地元で間隔をあけながら使っていけたらと思います。






栗原大河騎手
1~2コーナーから向正面にかけて早めに展開が動いたので、そこで馬に息を入れたのがよかったと思います。デビューしたときから厩務員さんとこのレースを獲ろうと話していたので、勝ててうれしく思います。前走くらいから力をつけて、調教でも手応えを感じていたので、今日は自信をもって乗れました。