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第70回平和賞

直線勝負でゴール前差し切る
  中央遠征経験生かし重賞初制覇

未来優駿2024の平和賞は2歳の地方全国交流重賞。今年は北海道から2頭を迎えて9頭が熱戦を展開。単勝1倍台に支持されたウィルオレオールが、北海道リーディング・石川倭騎手とのコンビで人気に応えた。2022年のプルタオルネ、23年のカプセルに続く3年連続の北海道勢による勝利で、今年も2歳王国の力を証明した。

ウィルオレオールは5番手を追走。4コーナー手前で船橋のガバナビリティーが先頭に立って後続を引き離しにかかったが、一完歩ずつ詰め寄って、ゴール寸前で差し切りクビ差で勝利。勝ちタイムは1分44秒6(重)。2着から5馬身遅れた3着には浦和のプレミアムハンドが入った。

ウィルオレオールは8月にJRA札幌のクローバー賞5着以外は連対パーフェクトという堅実派。6月の栄冠賞は脚を伸ばすも1馬身差及ばず2着に敗れたが、2度目の重賞の舞台で初の左回りなどを克服し勲章を手に入れた。

管理する小国博行調教師は、騎手時代に上山と北海道に所属し、地方通算2093勝をあげた名手としても知られている。2年前に勝ったプルタオルネ同様、この馬も自身で調教に乗っているという。

「ここに向けて左回りもしっかり練習してきたし、状態も前走以上でした。日頃から落ち着いている馬でカイバもよく食べてくれるので体重も増えていきます。乗り味も操縦性も良く、学習能力の高い馬。現状で課題はありません。距離はもっと長くても良さそうですね。道営の中でも上位の力はあると思っています」と力を込めた。

この勝利でウィルオレオールは全日本2歳優駿JpnI(12月11日、川崎)の優先出走権を獲得。前田良平オーナーとの相談の上、視野に入れたいという。

なお、生産は青森県上北郡横浜町にある風ノ丘ファームで、東北の馬産地にも明るいニュースが届けられた。

一方、2着のガバナビリティーにとっては大きなクビ差。鞍上の笠野雄大騎手は「ずっと感じは良かったです。折り合いはいくらでもつきますが、反応も良かったので押し切れると思いました。最後も止まっている訳ではありませんが、相手がもうひと伸びして、力が及びませんでした」と非常に悔しそう。

人馬ともに重賞初制覇は叶わず涙を呑んだが、ガバナビリティーはこの日が3戦目という浅いキャリアで、すばらしいパフォーマンスを見せてくれたと思う。今後も笠野騎手とのコンビで、更なる飛躍を期待したい。

取材・文高橋華代子

写真国分智(いちかんぽ)

Comment

石川倭騎手

ひとつ内枠に人気の馬(アッカーマン)がいたので、その周辺で競馬ができればと思っていました。いつも通り、馬の気持ちは平常心に近かったですし、どこかで(前が)空くだろうと我慢して、直線に向いた時は半信半疑でしたが、馬が頑張ってくれました。距離もしっかりこなしていますし、先々楽しみです。

小国博行調教師

もう少し前で競馬をするのかと思いましたが、アッカーマンが下げたので、あのコース取りになったのかなぁと。中央(クローバー賞・5着)であれだけ前に行けたことも勉強になって、経験も生きていますね。北海道の2歳馬は強いです。坂路でいい調教ができているし、馬も成長すると思います。