大外を進出し直線抜け出す
無敗のまま東京2歳優駿牝馬へ
2歳牝馬の地方交流重賞・ローレル賞。1着から3着馬に東京2歳優駿牝馬(12月31日、大井)の優先出走権が与えらえれる前哨戦には、無敗馬が3頭出走。重賞2勝を含む4連勝中のリオンダリーナ(北海道)、2戦2勝のウィルシャイン(船橋)とドナギニー(大井)だ。
その連勝を延ばしたのは、ウィルシャインと本田正重騎手のコンビ。初コース、初ナイター、400メートルの距離延長も克服し、重賞ウイナーの仲間入りとなった。
ウィルシャインはゲートからの一歩目がいつものようにゆっくりで、11番手をキープした。向正面で中団まで押し上げ、勝負どころからは大外を回ると、さらに外から進出して食らいついてきたオリコウデレガンスを競り落とし、3/4馬身差をつけ勝利。勝ちタイムは1分45秒1(稍重)。1馬身半差の3着には昨年の覇者ミスカッレーラの半妹プラウドフレールが入った。
ウィルシャインを管理する佐藤裕太調教師は、自身で調教もつけている。騎手時代には川島正行調教師の弟子として、アジュディミツオーやフリオーソなどの日々の調教に乗り、名馬たちの背中を体感してきた。
ウィルシャインについては、「千葉セリ(千葉サラブレッドセール)で完成されていたので、跨ってすぐに、重賞を獲れる逸材だとは感じました。すごく乗り味がいいし、それ以上に、操縦性がいいです。新馬戦で正重に乗ってもらった時、『裕太さん、(この馬)重賞獲れるね』って言ってくれたので、『そうでしょ』って話しました。成長途上なので、調教でやり過ぎてもやらな過ぎてもパフォーマンスが発揮できないので、そのさじ加減が難しい馬。メンバーがそろっていた中でこんなに早く(重賞を)勝つことができて、本当にうれしいです」と笑顔。
なお、担当の津乗健太厩務員は、重賞3勝馬ギガースも手掛けている。写真家としての顔もあり、『猫カメラマン』という異名も。仕事の合間に競馬場で暮らす猫の写真を撮影し、写真集を作り、個展も開いてきた。
以前、佐藤調教師は、「津乗厩務員が担当してくれる馬は、人柄の通り、優しくなるんですよ」と言っていたが、ウィルシャインについて津乗厩務員は「すごくおとなしくて手のかからない馬です。それでいてすごく走ってくれるので、本当に優等生ですね」と愛おしそうに話した。
今後は状態面を見て、グランダム・ジャパン2歳シーズン最終戦の東京2歳優駿牝馬に向かう予定だという。未知の魅力で更なる活躍を期待したい。
取材・文高橋華代子
写真築田純(いちかんぽ)
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佐藤裕太調教師
川崎で外々を回る不利な競馬でしたが、食らいついていくタフなメンタルがすごく光りました。今日は少し掛かるところもあったので、そのあたりは修正できればと思いますが、いい方に向くこともあると思うので。ガッチリ行きたがった訳でもないので、血統背景からも1800、2000も問題はないと思います。








本田正重騎手
返し馬で状態はとてもいいと感じました。ゲートから一歩目がもっさり出るので後方からになりましたが、競馬は上手なので、自信を持って乗りました。ごちゃついて終始外々を回りましたが、直線もかわされそうになりながらも頑張ってくれて、馬の底力ですね。負けていないので、これからも楽しみです。