人気馬をマークしねじ伏せる
復活期すセブンカラーズは惜敗
グランダム・ジャパン(GDJ)古馬シーズンが昨年から春と秋の2季に分かれて、それとともに笠松競馬場に創設されたブルーリボンマイルも第2回を迎えた。今年は、開催時期が半月繰り上げられた結果、9日前に船橋・クイーン賞JpnIII、3日後には高知・レジーナディンヴェルノ賞(地方全国交流)が位置する形となり、昨年優勝馬を出した南関東からの遠征馬はゼロ。高知からは遠征競馬で結果を出している3頭が地元戦ではなくこちらに参戦し、加えて兵庫からも2頭がエントリーしてきた。
迎え撃つ地元東海勢は、一昨年の東海ダービー馬・セブンカラーズ(愛知)が、期待を一身に背負った。昨年は順調さを欠き後半を棒に振ったが、12月に名古屋の特別戦で復帰。年が明けて前走1月のトライアル・プリマヴェーラカップと連勝し、当レースを目標とした青写真通りの臨戦過程を辿ってきた。今回、1.4倍という単勝オッズには、周囲の大きな期待感と注目度合いが窺われた。
3コーナー引き込み線からスタートする、笠松の1600メートル戦。徹底先行の馬がいない中、1番枠からキスリング(笠松)が先頭に立つ。好発を切ったセブンカラーズとグラインドアウト(高知)がこれに続き、直後の位置をヒメツルイチモンジとスマイルミーシャ(いずれも兵庫)が確保。一方「今日は発馬が良くなかった」(多田羅誠也騎手)アンティキティラ(高知)は、更に後ろの中団追走となった。
スローに流れたレースが動き出したのは、向正面。「積極的にセブンカラーズを負かしに、プレッシャーをかけに行った」(渡邊竜也騎手)グラインドアウトが3番手から前へと進出し、勝負に出た。2番手にいたセブンカラーズが応戦してこれを退け、その勢いのまま逃げ馬を交わし3コーナーで先頭に立つ。これにスムーズに追随したのは、「セブンカラーズを意識しながら見ていた」(笹田知宏騎手)というヒメツルイチモンジだ。直線半ばでセブンカラーズの外に並びかけると、ゴール前では相手をねじ伏せるように交わし、半馬身先着。初の重賞制覇を果たした。
ライバル達の厳しいマークもあり、僅差2着に惜敗したセブンカラーズ。管理する川西毅調教師はこの結果に「勝つ競馬はしているが、相手が上手く走った。強い競馬をしたけれど負けたということ」と振り返り、悔しさを滲ませた。山田祥雄騎手としては、前走で早めに抜け出したところ馬が気を抜き、自ら走るのをやめてしまったことへの反省から、今回は相手が来るまで待っての直線勝負を選択したそうだ。「最後止まった感じはなかったが、切れ負けした。もう少しペースが流れてほしかった」(山田騎手)との談話に、相手関係や展開など多くの要素が勝敗を分ける競馬というスポーツの奥深さが感じられた。
3着には、1馬身半差でスマイルミーシャが入った。戦前から初の遠征が課題とされていたところ、返し馬までは良かったものの、ゲートの裏まで行くと滴るほどの汗をかいていたそうだ。騎乗した杉浦健太騎手は「前走よりも馬の進みが良くなかった。輸送が影響している」と敗因をその点に求めつつ、「この経験が次に繋がってくれたら」とも話し、馬を労った。
GDJ2025古馬春シーズンは、3日後に高知・レジーナディンヴェルノ賞が終わると少し間隔が開き、シリーズは中盤戦に突入。3月13日には同じ東海地区の名古屋競馬場で、若草賞土古記念(地方全国交流)が行われる。
取材・文坂田博昭
写真岡田友貴(いちかんぽ)






笹田知宏騎手
前半で馬のリズムを大切にすれば、上がりはしっかり脚を使う馬だというイメージで乗りました。セブンカラーズを意識していましたが、無理せず良い位置が取れて折り合いもすぐつき、今日は調子が良いのかなと感じました。道中の手応えも思いのほか良く、あとは仕掛けるタイミングだけ測りました。