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第31回東海クイーンカップ

同門の縁で掴んだ重賞初制覇
  牡馬相手のクラシック目指す

グランダム・ジャパン3歳シーズンは、前週の佐賀から名古屋に舞台を移し、3戦目の東海クイーンカップを迎えた。シーズンもまだ前半でポイントを持った馬の出走はなかったが、このあと東海地区のクラシックを控える地元勢に加え、重賞2勝の実績を持つトサノマイヒメ(高知)など遠征勢2頭の参戦もあり、興味深いメンバー構成となった。

レース直前、出走馬のパドック周回中に激しい雷雨が襲来。発走のタイミングで雨は小康状態となったものの、なお雷光閃き雷鳴轟く中、馬たちは3コーナー奥のスタート地点から勝利のゴールを目指した。

JRAから転入後2戦2勝で3番人気のラガマフィンガールが好発を決めたが、「普段かかる馬ではないのに、前走で1400メートル戦を使ったのでかかってしまった」(大畑雅章騎手)という1番人気のエレインアスティの方が、腹をくくって先頭に立つ。外からドリームトリップが好位の外に並び、2番人気のトサノマイヒメはその直後4番手を固めた。

レースは向正面で動いた。先行馬のキックバックを被るのを嫌ったラガマフィンガールが、「逃げ馬がほんの僅かに外を通っていた」(塚本征吾騎手)と見るやその内を狙って進出。これでペースが上がり、徐々に馬群がばらける中でただ1頭、レース序盤には中団外目にいたコパノエミリアだけが徐々に加速し、前に追いついていく。

最後の直線半ば、エレインアスティが内に並んだラガマフィンガールを競り落として逃げ込みを図るが、外から勢いよく追い上げてきたコパノエミリアの強襲までは凌ぎ切れない。ゴール板では、クビ差コパノエミリアが先んじ、勝利をものにしていた。

2着のエレインアスティは、休養明け初戦となった前走のネクストスター中日本での敗戦から中8日での参戦。その前走は、周囲の状況が二転三転する中で急遽出走を決めた経緯があり、今回は短い出走間隔でも陣営の期待は大きかった。今回も勝利は逸したものの、内容的には前走同様、他馬の攻撃を一身に受ける展開のなか奮戦。大畑騎手は無念の表情を見せつつ「馬の力は確認出来た」と振り返り、管理する今津博之調教師は中身の濃い敗戦に「悲観はしていない」と話して、外部の育成牧場での調整を経て東海優駿(6月4日・名古屋2100メートル)に直行するプランを明らかにした。

ラガマフィンガールは、2着から2馬身半差の3着。人馬の立ち回りは明らかに目を惹き、今後に期待を持たせる走りだった。塚本騎手は「砂を被る経験はしていないし、今後相手が強くなり先行出来ないレースでどれだけやれるかが鍵」と、馬の健闘を称えつつ今後の課題を口にした。

勝ったコパノエミリアは、昨年門別でデビューした後笠松、JRAと転じ、今回が名古屋への転入初戦。管理する宇都英樹調教師は、2日前にフークピグマリオンで勝った東海桜花賞に続く重賞制覇となった。騎乗した宮下瞳騎手とは、昨年引退した竹口勝利調教師の下で“兄妹”弟子の関係で、「(宮下)瞳で勝てたことが一番嬉しい。装鞍の後『瞳とこういうレースを勝ちたいな』と互いに話していたら、本当に勝ってしまった」と、表情をほころばせた。

5年前の厩舎開業当初から「自分は騎手出身なので、騎手たちや関係者が自然に集まるような厩舎にしたい」と話していた宇都調教師の元には、活躍を支える人々だけでなく有力馬も集まってきており、今年は名古屋リーディング4位(4月10日現在)と躍進中。コパノエミリアが、同調教師の2年連続の東海優駿制覇をかなえる存在となるか、動向が注目される。

取材・文坂田博昭

写真岡田友貴(いちかんぽ)

Comment

宮下瞳騎手

馬がすごく頑張ってくれました。運びはスタートしてから考えようと思っていました。思った以上に位置が後ろになってしまいましたが、3~4コーナーぐらいから馬に反応があったので、一生懸命追いました。正直届かないなと思ったのですが、最後は馬に対して「頑張ってくれ」と思って追いました。

宇都英樹調教師

(転入時に)馬に連戦のダメージがあると聞いていて、出走するかどうか迷いはありましたが、次の開催だと駿蹄賞までの間隔が短くなるので、ここを使って息が入って良くなればと思い出走しました。入着ぐらい出来れば次が面白いかなと。でもいい方向に出ましたね。予定通り次は駿蹄賞を目標にします。