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第36回東京スプリントJpnIII

好位から直線早めに抜け出す
  モレイラ騎手が再び勝利へ導く

開場75周年を迎える大井競馬で、新年度のオープニング重賞となった第36回東京スプリントJpnIII。今年の短距離ロードを占う注目の一戦だ。

ダートグレードとなった第20回以降を見るとJRAが13勝と圧倒的ながら、昨年優勝したのが大井に転入したジャスティン。

そのジャスティンが種牡馬入りすることを小田オーナーが自身のX(エックス)で発表した。息の長い活躍馬が多いスプリント界にも世代交代の波が来ていることを感じさせられ、JRA、地方それぞれから参戦する新顔の存在が興味深いものに思えた。

単勝2.2倍の1番人気に推されたのは4歳馬ガビーズシスター。前走はサウジアラビアのリヤドダートスプリントG2に遠征し3着と実績を積んでいる。

レースは、浦和の快速馬エンテレケイア、ジョアン・モレイラ騎手が手綱のエートラックス、JRAから大井へ移籍3戦目のデュアリストの3頭による先行争いから始まった。インから大井のイグザルト、外目にラプタスと続く。

向正面半ばで、エンテレケイアが先頭に立ち、エートラックスは2番手を追走。ガビーズシスターは大外枠から中団につけた。

4コーナーを回って先行勢からエートラックスが早めに先頭へ躍り出ると、大外から勢いよく迫ったサンライズホークをクビ差で振り切って電撃6ハロンの戦いを制した。

エンテレケイアが半馬身差の3着に粘り、内目を伸びたイグザルトはアタマ差及ばず4着だった。

勝ったエートラックスはニューイヤーズデイ産駒の4歳馬。これで14戦5勝。唯一掲示板を外したのが昨年の東京盃JpnIIだったが、それ以来2度目の大井コースを克服した。3歳時の兵庫チャンピオンシップJpnIIを逃げ切ったとき以来、モレイラ騎手が2度目の騎乗で重賞2勝目。またしても“マジックマン”によってレース巧者ぶりが引き出された。

「エートラックスの重賞は2つ目だが、どんな馬場でもどんな競馬でも力を発揮できるのが強み。12着に敗れたのは東京盃のみ。先に行くスピードもあるし、終いしっかり伸びる脚も持っているんだ」と宮本博調教師は満面の笑みで勝ち馬を褒め讃えた。

「次走はオーナーサイドと相談して決めることになるが、短距離路線を行くのは間違いない」と続けた。

1番人気のガビーズシスターは直線猛追して5着。「5、6番手からいい競馬はできましたが、外枠は良くなかった。最後1ハロンで一杯になり、ストライドが短くなってしまった」とクリストフ・ルメール騎手。

この4歳馬2頭はいずれまた短距離ロードでぶつかることになるだろう。

スプリント界に新たな風が吹いている。

取材・文中川明美

写真早川範雄(いちかんぽ)

Comment

J.モレイラ騎手

スタートで少し出遅れがあったが、その後はリズム良くスムーズな競馬ができた。前半の手応えも良く、最後の直線はいい脚をみせてくれた。乗るのは1年ぶりだが体だけでなく精神面の成長も感じた。

宮本博調教師

スタートはそれほど速くはなかったが、モレイラ騎手が仕掛けて、好位を取ってくれたのが大きいですね。今後も短距離になると思う。オーナーと相談して考えていきたい。