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第34回オグリキャップ記念

オグリキャップ生誕40年のメモリアル
  1400mを克服しさきたま杯へ弾み

今年はオグリキャップの生誕から40周年。地元では笠松競馬場のみならず、笠松町や名鉄電車などを巻き込んだプロモーション活動を通して、記念の年を盛り上げている。

その名前を刻んだオグリキャップ記念は昨年から距離が1400メートルに変わり、今年の1着賞金は3千万円に増額された。

今年の出走馬は11頭で、そのうち6頭が東海地区以外からの遠征馬。なかでも注目を集めたのは兵庫のアラジンバローズで、単勝3.2倍の支持を受けた。

2番人気には船橋のムエックスが推されたが、過去の12勝はすべて1600メートル以上で、1400メートルへの出走はJRA時代の21年6月以来。それでも小回りコースといえる川崎競馬場のマイル重賞を制した実績が評価されたようで、3.7倍と1番人気に迫る数字になった。続く3番人気は浦和のアウストロで4.4倍。昨年12月の笠松グランプリを制した北海道のストリームは5.7倍でレースを迎えた。

この開催の笠松競馬は、2日前(5月13日)に行われた3歳のJRA交流戦(1400メートル・良馬場)で1分27秒5が計時されるなど、速い時計が出やすい馬場状態。そうなると兵庫のフクノユリディズは、時計の裏付けが乏しい分、厳しい形になってしまう。ゲートが開くと大外枠から先手を主張したが、直後につけたアウストロ、ムエックスにとっては格好の目標。その影響か、3コーナーで失速して最下位に沈んでしまった。

代わって先頭に立ったのはアウストロで、追走したムエックスとの差は4コーナーで2馬身ほど。しかし最後の直線に入ってからはその差が徐々に縮まって、残り50メートルあたりで逆転。ムエックスが半馬身差をつけて制した。

ムエックスは前走が大井1800メートルのブリリアントカップで、道中の落鉄もあって8着だった。その結果を受けて、この舞台を選んだそうだ。短距離に挑んだ陣営の目論見は的中。さきたま杯JpnIに向けて視界が開ける形になった。

2着惜敗のアウストロは、秋元耕成騎手が「強気に乗りましたが、2カ月ぶりで少し追い足りなかった分かな」と悔しそうな表情。小澤宏次調教師は「最後は苦しくなった感じがします。でもこれからいろいろなところに挑んでいきたい」と話した。

一方、「ここでの結果次第で、さきたま杯へ」(新子雅司調教師)という意向があったアラジンバローズは3着馬とはハナ差での4着。下原理騎手は「最後の直線で前が開いて“ヨシ”と思ったんですが、差が詰まりませんでした。笠松の1400メートルは園田で言うと1230メートルのような流れ。今はもう少し距離があってもいいのかも」と振り返った。

他地区からの遠征馬によるワンツーだったが、2着から3馬身差でも3着に健闘したのが愛知のセブンカラーズ。グランダム・ジャパン古馬春シーズン優勝のかかったエンプレス杯JpnIIではなくこちらを選び、紅一点で強敵相手に踏ん張っただけに価値がある。手綱を取った山田祥雄騎手は「今回はスタートで仕掛けて位置を取りに行きました。道中の手ごたえもよかったです」とコメント。前走で装着していたチークピーシズを外しての好走は、グランダム・ジャパン古馬秋シーズンに向けてという意味でも楽しみな結果となった。

取材・文浅野靖典

写真宮原政典(いちかんぽ)

Comment

張田昂騎手

短距離もこなせるタイプでも、笠松はどうなのかという心配はありました。でも大丈夫でしたね。今日の流れでも道中では息を入れられていました。スタート後に3番手を取れたのが大きかったですね。返し馬の感触も良かったですし、今回はムエックスにとって競馬をしやすい流れになったと思います。

松久信博厩務員

ここのところ増えぎみだった体重を減らそうと考えていたので、マイナス12キロは想定内。今回は最近のレース内容を踏まえて、小回りコースでの距離短縮を試してみることになりました。それでこの結果なら今後の選択肢が増えますね。さきたま杯を見据えてという意味もありましたから、本当によかったです。