スペルマロンは2016年8月にJRAの古賀史生厩舎からデビュー。9戦目で勝ち上がり、通算3勝をあげました。2019年の秋に高知の別府真司厩舎へ移籍。その年と翌年の高知県知事賞連覇をはじめ、通算タイトルは12勝。高知所属馬として初めて獲得賞金1億円を超えました。人気と実力を兼ね備えた高知のスターホース。
今年1月のジャニュアリー特別を最後に現役引退。11歳まで走り、通算102戦27勝2着14回3着6回という立派な成績を残しました。
別府調教師は「うちに来た時、中央の調教師さんからは『かなり気の難しい馬だから気をつけてください』と言われていました。馬場も回らず、騎手を振り落とす仕草ばかり見せていましたが、倉兼(倉兼育康・現調教師)が辛抱して乗り続けてくれて、攻め馬もできるようになって、馬の走る気持ちも出てきました。最初から力とバネがすごくて、気の難しさがなければ、中央のオープンでも通用していたくらいの馬だったと思います」と振り返ります。
ストロングポイントについては「オールマイティの馬。高知の全距離の重賞(1300m、1400m、1600m、1900m、2400m)を勝ったくらいなので、器用さが全然違いました。短い距離では前に行けるし、長い距離は後ろからじっくり行っても前の馬は必ずかわしました。こういう馬も少ないと思います。あとは丈夫でしたね。長く休んだことがありません」
1月19日に引退式を行い、現在は香川県の観音寺乗馬クラブで過ごしています。別府調教師も何度か会いにいったそうで「うちにいた時は最後まで、近づこうとすると人間に噛みつきにいくくらいの気の強さがありました。今はいい意味で闘志が薄れてきた感じなので、ホッとしています。別府厩舎の看板馬として活躍してくれて、一生忘れることはできません。これからは子供さんたちを遊ばせてやれるような馬になってもらって、元気に長生きしてほしいですね」と目を細めていました。
スペルマロンの現在の様子は、別府真司厩舎のX(旧Twitter)や観音寺乗馬クラブのFacebookやインスタなどでご覧になれます。
なお、別府調教師が管理していたダノングッドのお話しも聞かせていただきました。現在は北海道の白馬牧場さんで種牡馬生活を送っているそうです。「最初にいた九州でも、いい仔が生まれていると聞いています。うちにいるアンティキティラはダノングッドとオーナーさん((組)志士十二組合様)が一緒。秋のグランダム・ジャパンを使って引退予定で、繁殖になったらダノングッドをつける予定です。その子供を預かって勝つというのが、僕の最後の夢ですね」と楽しみにしていました。


高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関東競馬(南関魂)
・大井競馬
・WEBハロン
・サンケイスポーツ
・馬事通信
・東京馬主ニュース
・川崎競馬馬主協会ニュースなど