早め先頭からJRA勢を退ける
大井で素質開花しDG初制覇
関東に梅雨明け発表はされていないが、うだるような暑さが続いている。川崎競馬場のパドックには大型のミスト扇風機が何台も設置され、暑熱対策を実施。ミストの中で馬たちが周回する光景は、ナイターの時間帯になると、より幻想的に見える。川崎競馬場の新たな風物詩だ。
7月の川崎開催のメインイベントとして行われたスパーキングレディーカップJpnIII。1990年代に砂の女王として君臨したホクトベガの名がサブタイトルとしてつけられている。
グランダム・ジャパン古馬秋シーズンの初戦でもあるダートグレードに今年も実力牝馬たちが揃った。兵庫女王盃JpnIII、エンプレス杯JpnIIを連勝中のテンカジョウが単勝1番人気(2.0倍)。以下、フェブランシェ(3.9倍)、アンモシエラ(4.4倍)、ネバーモア(5.4倍)と続いた。
実績から地方の代表格として挑んだ大井のフェブランシェが古巣JRA勢を破り、2021年サルサディオーネ(大井)以来の地方馬Vとなった。
レースを振り返る。ハナを切ったのはニシノカシミヤで、フェブランシェは2番手を追走。馬群は非常に縦長となった。コンビを組んだ吉原寛人騎手は「物見をするところがあって進みが難しい馬です。抑えると引っ掛かったりもして、なかなかコントロールは難しいですけど、上手に走ってくれたと思います」
3コーナー手前で先頭に立ったフェブランシェは、追ってきたJRAの人気馬たちを抑えて押し切り勝ち。「斤量差もあったので、55キロをしっかり生かしたいと思って早めに抜け出しました。ちょっと遊ぶところもありましたが、そこからがしぶとい馬なので応えてくれました」と愛馬の頑張りをたたえた。
1馬身半差の2着は笹川翼騎手が初騎乗ながら直線脚を伸ばしたライオットガール。2馬身半遅れての3着は58キロを背負ったテンカジョウだった。
フェブランシェは22年7月にJRAでデビュー。初戦は芝だったが、2戦目からダートに転向。2連勝を飾って関東オークスJpnIIにも参戦(7着)した。昨年末に大井へ移籍。東京シンデレラマイル、しらさぎ賞に続く3つ目の勲章が、ダートグレードのタイトルとなった。この日の馬体重が548キロ。出走メンバーの中でも群を抜いた大型牝馬だ。藤田輝信調教師は「体は大きいのに、よくこんなにスピードが出せるなと思います」とニッコリ。
念願のダートグレードのタイトルを引っ提げて、今後はどんな予定を組んでいくのか興味深い。この勝ちっぷりを見ると、さらなる大舞台での活躍に期待が高まる。
取材・文高橋華代子
写真築田純(いちかんぽ)
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藤田輝信調教師
交流重賞を初めて勝たせていただいたので、本当にうれしいです。フェブランシェと吉原騎手のお陰ですね。前回はゴール板を過ぎた後も1周する余裕もありましたが、今日はレース後に止まったので、力を出し切ってくれたんだなと思います。元々のポテンシャルは高い馬で、これからも楽しみです。









吉原寛人騎手
先月は6つの重賞を勝たせていただいて、今月は7つを目指しています。(重賞ハンター)させていただいています(笑)。暑い毎日ですが、馬たちも頑張って走ってくれています。フェブランシェもすごくいい走りをしてくれました。さらに上のダートグレードに挑戦をして勝ちたいです。