web furlong ウエブハロン

地方競馬のオンライン情報誌ウェブハロンPresented by National Association of Racing

Copyright(C) 1998-NAR.All Rights Reserved.

第43回読売レディス杯

好位に控え直線差し切る
  遠征競馬で牝馬重賞2勝目

昨年の読売レディス杯は19時20分発走だったが、今年は“百万石かがやきナイター”が開始されたことで20時40分にスタート。

他地区からの遠征馬が12頭のうち7頭を占めるなか、地元のリケアマロンが単勝1番人気に支持された。しかし好スタートから3番手を進んだものの、3コーナーの手前で急激に失速。「心房細動かも、というくらい」(吉原寛人騎手)の動きで最下位になってしまった。

上位を独占したのは遠征馬。金沢所属馬は2015年に勝利したエトワールドロゼを最後に、2着以内がない記録が継続されてしまうことになった(コロナにより地元馬限定で行われた21年を除く)。

この週の金沢競馬は全体的に時計が速め。読売レディス杯より5つ前の第7レースを制した沖静男騎手は「勝ち時計が自分の感覚より1秒くらい速かった」と話していた。そしてその後に夕立のような強めの雨。発表は良のままでも、さらに走りやすい馬場状態になったようだ。

雨は短時間でおさまったが、昼間の猛暑から気温が30度を割るくらいの効果をもたらした。

ゲートが開くと地元のタントゥームが先手を取り、直後にアンティキティラ、リケアマロンが付ける形。その流れは4番手を追走したマテリアルガールの山中悠希騎手が「速いなと思いながら乗っていました」というものだった。

それでは条件クラスのタントゥームが早々に失速するのは仕方ないところ。2番手を進んだアンティキティラは3コーナー手前で先頭に立った。「相手関係は気にしないで、気分よく走らせました」と多田羅誠也騎手は話したが、後続の目標にされることになった面はあるかもしれない。

その展開を最大限にいかしたのが、5番手からレースを進めた兵庫のヒメツルイチモンジ。3コーナーあたりから徐々に位置取りを上げ、連覇を狙う高知のアンティキティラを残り100メートル付近で交わし、2馬身差をつけて勝利。3/4馬身差がついての3着争いは南関東の2頭が並び、マテリアルガールが3着。中団から差を詰めたミルニュイはハナ差で4着だった。

ヒメツルイチモンジは今年2月に笠松のブルーリボンマイルで重賞初勝利を飾ったが、その後の2戦は牡馬相手の重賞で3着と5着。今回が13回目の重賞出走で、牝馬限定戦は3回目だった。この結果を受けて笹田知宏騎手は「牝馬限定戦のほうがいいですね。牡馬相手だと、すこしひるむ面があるような気がしますし」とのこと。今後もグランダム・ジャパン路線を進む可能性は十分にあるだろう。

ヒメツルイチモンジは単勝4番人気で勝ち、2着のアンティキティラは6番人気。3着のマテリアルガールは7番人気で、3連複は1万5310円、3連単は7万270円と高配当。3番人気で4着だったミルニュイは「ここのゲートは南関東と違って(開くときの)音が小さいので、一歩目が遅れる感じ。それが最後の差につながったのかも」と、本田正重騎手が苦笑い。5着で地元最先着となったコパノフランシスは、栗原大河騎手が「自分のペースを守って内でガマンする、今回のテーマどおりの競馬ができました。大健闘だと思います」と振り返った。

取材・文浅野靖典

写真岡田友貴(いちかんぽ)

Comment

笹田知宏騎手

道中は吉原さんをマークするというイメージで臨みました。前を走るアンティキティラが砂をかぶらない位置にいて、3コーナーでは届かないかなと思いましたが、最後はよく伸びてくれました。遠征慣れしていることもありますが、初めての金沢も大丈夫でしたね。道中の行きっぷりも良かったです。

川口龍太郎厩務員

(馬体重)マイナス7キロでしたが、何回も遠征していることもありますし、輸送自体は問題なかったですね。暑い日が続きますが調子落ちと感じるところもなくて、いい状態で臨めたと思います。牡馬相手のレースに出ることが多いのですが、牝馬同士のほうが道中での反応が良い感じがします。