好位に控え直線差し切る
遠征競馬で牝馬重賞2勝目
昨年の読売レディス杯は19時20分発走だったが、今年は“百万石かがやきナイター”が開始されたことで20時40分にスタート。
他地区からの遠征馬が12頭のうち7頭を占めるなか、地元のリケアマロンが単勝1番人気に支持された。しかし好スタートから3番手を進んだものの、3コーナーの手前で急激に失速。「心房細動かも、というくらい」(吉原寛人騎手)の動きで最下位になってしまった。
上位を独占したのは遠征馬。金沢所属馬は2015年に勝利したエトワールドロゼを最後に、2着以内がない記録が継続されてしまうことになった(コロナにより地元馬限定で行われた21年を除く)。
この週の金沢競馬は全体的に時計が速め。読売レディス杯より5つ前の第7レースを制した沖静男騎手は「勝ち時計が自分の感覚より1秒くらい速かった」と話していた。そしてその後に夕立のような強めの雨。発表は良のままでも、さらに走りやすい馬場状態になったようだ。
雨は短時間でおさまったが、昼間の猛暑から気温が30度を割るくらいの効果をもたらした。
ゲートが開くと地元のタントゥームが先手を取り、直後にアンティキティラ、リケアマロンが付ける形。その流れは4番手を追走したマテリアルガールの山中悠希騎手が「速いなと思いながら乗っていました」というものだった。
それでは条件クラスのタントゥームが早々に失速するのは仕方ないところ。2番手を進んだアンティキティラは3コーナー手前で先頭に立った。「相手関係は気にしないで、気分よく走らせました」と多田羅誠也騎手は話したが、後続の目標にされることになった面はあるかもしれない。
その展開を最大限にいかしたのが、5番手からレースを進めた兵庫のヒメツルイチモンジ。3コーナーあたりから徐々に位置取りを上げ、連覇を狙う高知のアンティキティラを残り100メートル付近で交わし、2馬身差をつけて勝利。3/4馬身差がついての3着争いは南関東の2頭が並び、マテリアルガールが3着。中団から差を詰めたミルニュイはハナ差で4着だった。
ヒメツルイチモンジは今年2月に笠松のブルーリボンマイルで重賞初勝利を飾ったが、その後の2戦は牡馬相手の重賞で3着と5着。今回が13回目の重賞出走で、牝馬限定戦は3回目だった。この結果を受けて笹田知宏騎手は「牝馬限定戦のほうがいいですね。牡馬相手だと、すこしひるむ面があるような気がしますし」とのこと。今後もグランダム・ジャパン路線を進む可能性は十分にあるだろう。
ヒメツルイチモンジは単勝4番人気で勝ち、2着のアンティキティラは6番人気。3着のマテリアルガールは7番人気で、3連複は1万5310円、3連単は7万270円と高配当。3番人気で4着だったミルニュイは「ここのゲートは南関東と違って(開くときの)音が小さいので、一歩目が遅れる感じ。それが最後の差につながったのかも」と、本田正重騎手が苦笑い。5着で地元最先着となったコパノフランシスは、栗原大河騎手が「自分のペースを守って内でガマンする、今回のテーマどおりの競馬ができました。大健闘だと思います」と振り返った。
取材・文浅野靖典
写真岡田友貴(いちかんぽ)
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川口龍太郎厩務員
(馬体重)マイナス7キロでしたが、何回も遠征していることもありますし、輸送自体は問題なかったですね。暑い日が続きますが調子落ちと感じるところもなくて、いい状態で臨めたと思います。牡馬相手のレースに出ることが多いのですが、牝馬同士のほうが道中での反応が良い感じがします。








笹田知宏騎手
道中は吉原さんをマークするというイメージで臨みました。前を走るアンティキティラが砂をかぶらない位置にいて、3コーナーでは届かないかなと思いましたが、最後はよく伸びてくれました。遠征慣れしていることもありますが、初めての金沢も大丈夫でしたね。道中の行きっぷりも良かったです。