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第6回ゴールドジュニア

厳しい展開もゴール前差し切る
  来春のダート三冠へ期待膨らむ

ゴールドジュニアはJBC2歳優駿JpnIIIの指定競走であり、1、2着馬にはハイセイコー記念への優先出走権が与えられる。

“ゴールドジュニアー”というレース名の準重賞で長く歴史を刻んできたが、2020年に重賞へと格上げされた。その初年の勝ち馬アランバローズが東京ダービー馬に輝くなど2歳の登竜門レースとして注目度が高い。しかしながら南関東でも2歳重賞が増えたことに加え、厳しい猛暑により自重する陣営もあって今年は6頭立てとなった。

少頭数になったことには単勝1.1倍の圧倒的人気を集めたゴーバディの存在もあっただろう。6月のデビュー戦こそ2着に敗れたが、その後はスピードの違いで2連勝。しかも前走の勝ちタイムは破格の1分26秒1(大井1400メートル)。最後はノーステッキで7馬身突き離す大物感あふれる好内容だった。

「新馬戦は負けてしまったが、その頃とはまるで別馬だね。それでもまだ子供だし調教でも攻めていない段階で、前回の追い切りも14-14程度だったし、今回も目一杯の仕上げではない。精神的にも動じない面があり2歳離れした走りを見せている。将来のことを考えて馬を作っていくつもり」とレース前に的場直之調教師は話していた。

ゲートが開くと飛び出したのがドキドキ。先手を取ると3コーナーあたりで13秒台にペースを落とし、自分のかたちに持ち込んだ。ゴーバディはスタートを決めたものの無理に追わず控えると、3番手インで包まれる厳しい位置取りになった。それでも4コーナーで外に持ち出すと、逃げていたドキドキをゴール前でとらえ、1馬身1/4差をつけて勝利。

「ペースが遅く、前2頭も有力なので、早めに(外に)出したいと思っていましたが、僕の馬がマークされているのがわかって焦りにつながりました。馬は落ち着いていて、まだ行かないぞという感じ。4コーナーで外に出せたらもう大丈夫だと思った。馬が強かったので勝てましたが、余裕がない自分の未熟さを知りました」とレースを終えた吉井章騎手は、デビューから8年目にして待望の重賞初制覇。またゴーバディの父マテラスカイにとっても産駒の初タイトルとなった。

吉井騎手は現在、今年の大井リーディングで矢野貴之騎手、笹川翼騎手に続く3位。この時期にして昨年の年間64勝に迫る60勝(9月4日現在)を挙げている。

「良い馬に乗せてもらっているのに僕はまだ足りていない。矢野さんや笹川さんを追いかけてきましたが、いつかは二人を抜かしたいという気持ちが最近になって芽生えてきました」と言うから頼もしい。

父の吉井竜一騎手(現調教師)が大井を代表する名馬の一頭キャニオンロマンで重賞3連勝した頃(1997年)にはまだ生まれていなかったが、父の背中を追って騎手となり、重賞勝ちを果たしてさらなる躍進が期待できそうだ。

「ゴーバディは素直なので調整しやすく普段から落ち着きがある。実戦では初めての馬込みで、展開としてはきつかった。ペースが遅くて4コーナーで(外に)出せるか、見ていて不安もあったが、砂を被って苦しい展開で勝利したのは着差以上の強い内容だったと思う。今後はどんな競馬でもできるでしょう。距離も徐々に伸ばしていきたい。来春のダート三冠は、もちろん意識していますよ。それまで大事に育てていきたい」と的場調教師はすでに来春を見据えている。

レース後の疲れを見ながら、次はハイセイコー記念を視野に入れていくというが、若馬と若き実力者の今後が楽しみでならない。

取材・文中川明美

写真岡田友貴(いちかんぽ)

Comment

吉井章騎手

プレッシャーはありましたが、馬が強いので馬のことを信じて、人間は気負わずという気持ちで乗りました。まだ2歳なので一緒に成長できたらと思います。もっとたくさん重賞を勝てるように、人間がもっと成長できるように頑張るので、応援よろしくお願いします

的場直之調教師

ちょっとスローで、内に入って少し苦しい展開にはなりましたが、最後の直線で開いたので良い脚を使ってくれて良かったです。調子は順調にきていましたので、自分の力を出し切ったと思います。今後はレース後の調子を見て決めていきたいと思っています。