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第51回ビューチフルドリーマーカップ

地元人気馬を直線競り落とす
  理想の展開で重賞3勝目

1908(明治41)年、小岩井農場がイギリスから輸入した基礎牝馬ビューチフルドリーマー号に敬意を表し、1975(昭和50)年、牝馬特別『ビューチフル・ドリーマーカップ』を創設。2000年から重賞へ格上げされ、2010年にグランダム・ジャパン古馬シーズンに組み込まれた。

その2010年こそ岩手のマイネベリンダが逃げ切りを決め地元優勝を果たしたが、以降、地元馬の勝利は途絶えた。16年ユッコ、17年スパンコールの2着が最高だったが、昨年ミニアチュールが快勝。14年ぶり2度目の地元馬勝利となった。

あれから1年が過ぎ、ミニアチュールは今季なかなか勝ち星に恵まれなかったが、トライアル・フェアリーカップで2着に2秒の大差をつけ圧勝。好ムードで2連覇を狙った。

今年の対決図式は“ミニアチュールVS南関東4騎”。過去、大井3勝、船橋・川崎・浦和各1勝の足跡からも南関東勢が優位だが、ミニアチュールは単勝2.2倍の1番人気に支持された。

逃げが想定されたザオが出遅れて4番手から。有力馬がけん制し合う中、枠順を利してクイーンカードが主導権を握った。2番手にミニアチュール、3番手外にローリエフレイバー、ザオは4番手外から1コーナーを回ってインに進路をとった。向正面では3馬身ほどの差でマテリアルガール、さらに離れてラブラブパイロが続いた。

残り1000メートルでクイーンカードが一杯になり、替わってミニアチュールが先頭。中団にいたマテリアルガール、ラブラブパイロも徐々に前へ進出した。

ミニアチュールを徹底マークする戦法に出たローリエフレイバーは4コーナーで馬体を併せ、直線を向いてクビ差ほどリード。ミニアチュールも渋太く粘ったが、残り200メートルで一杯。外からザオ、ラブラブパイロが強襲したが、ローリエフレイバーが1馬身差で振り切ってゴール。2着はザオ、ハナ差で3着にラブラブパイロが入った。

「4コーナーの手応えなら突き抜けると思っていた」と野畑凌騎手。見た目では坦々と流れていた印象だったが、思った以上にペースは速く、道中は厳しいラップが刻まれていた。

ローリエフレイバーはデビュー2戦目から4連勝で東京2歳優駿牝馬を優勝。昨年はロジータ記念の1勝にとどまったが、東京プリンセス賞の2着もあり、NARグランプリ3歳最優秀牝馬に選出。今回の勝利で重賞3勝目とした。

好・凡走の落差が激しいのは「気難しい女の子」(野畑騎手)だからだが、「自分の型に持ち込めれば強いレースをするタイプ」とも話した。3走前の準重賞・スプリングヒロインカップでは2着に5馬身差をつけて圧勝したものの、続くエンプレス杯JpnIIは9着、前走・中原オープンでも10着という結果がそれを物語る。果たして次走に予定されているレディスプレリュードJpnIIでどんなパフォーマンスを見せてくれるか、興味深い。

一方、ミニアチュールはこれまでになかったようなプレッシャーを受けて5着。この経験を今後に生かしてほしいと願わずにいられない。

取材・文松尾康司

写真佐藤到(いちかんぽ)

Comment

野畑凌騎手

揉まれない位置で理想の形で競馬ができました。相手はミニアチュールだけ。道中は若干速いなと思いましたが、マクられるより少し早くても4コーナー先頭で迎えたかったので、ちょうど良かったのかなと。意外に後ろから迫られて少し焦りましたが、ロジータ記念もそうでしたが勝負根性がこの馬の強みです。

月岡健二調教師

前走後は北海道のファンタストクラブでリフレッシュ。休み明けでも馬はできていました。この馬は切れよりいい脚を長く使えるので、早めに動いたと思います。揉まれると弱い面がありますから、いい競馬ができました。次はレディスプレリュード。再び強い相手と戦いますが、力を出し切ってほしいと思います。