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第62回東京記念

直線断然人気馬を突き放す
  松崎騎手は20年目の重賞初制覇

62回目を迎えた南関東伝統の長距離重賞、JBCクラシックJpnIの指定競走でもある東京記念。単勝1.5倍の断然人気に推されたグロリアムンディをはじめ、ダートグレードで好走してきた実績馬もいるなか、勝ったのはA2クラスに上がったばかりのマルカンラニだった。重賞初挑戦での初制覇。管理する高野毅調教師は南関東重賞初制覇。デビュー20年目の松崎正泰騎手も重賞初制覇と初めて尽くしの歓喜の勝利となった。

「外目の枠だったので2列目3列目の外を取りたかった。プラン通りですね」という松崎騎手とマルカンラニは、有力馬を前に見る6番手でレースを進めた。2周目3コーナー手前から上がっていくと、4コーナーでは、グロリアムンディ、ナチュラルハイと3頭横並びで直線へ。

「自分では我慢したつもりでしたが手応えが抜群でした。相手は御神本騎手だと思っていたので、それさえ交わせればと。ビジョンを見たら後ろが来てなかったので勝てるなと思いました」と早めに先頭に立つと、後ろをぐんぐん突き放し5馬身差の快勝。松崎騎手は何度も何度もガッツポーズを見せ喜びを爆発させた。ウイニングランではスタンドから松崎コールも起こり大盛り上がりだった。

検量室前では後輩ジョッキーたちも外に出てきて「凄かった!」「いいもの見た!」などと大興奮。多くの関係者が「松崎さんおめでとう!」「まっちゃん良かったな!」と声をかけ祝福ムードに包まれた。

松崎騎手は、2006年に27歳で騎手デビューを果たし今年が20年目。大けがも経験してきた苦労人でもある。「重賞で一桁台の人気馬に乗せてもらうことは初めてだったので、パドックではさすがに緊張しました。(ウイニングランは、笹川)翼からゴール板くらいまで行ったほうがいいと言われまして(笑)。気持ち良かったですし、声援も有難かったです」とはにかみ笑顔だった。

マルカンラニはデビュー戦こそ6着だったが、2戦目からは松崎騎手とのコンビで全て3着以内と高い能力を示してきた。相手が一気に上がる今回は試金石ではあったが、実績馬と同重量であのパフォーマンスなのだから底知れない。「これまでより前の位置、しかも初距離であんなに突き放してくれて、頑張ってくれました」と松崎騎手。

高野調教師の話では「まるでライオンのような馬で担当厩務員も毎日が大変」とのことで、気性面の課題はあるものの、まだ5歳なだけに成長も楽しみだ。気になる今後については、「勝ったらJBCに行こうかとオーナーと冗談まじりに話していたのですが、本当に勝ったので、この後相談します」

このコンビでの大舞台挑戦となれば大きな注目を集めるだろう。

1番人気のグロリアムンディは2番手からレースを進め2着と力は見せた。御神本訓史騎手は「自分の形で走れましたが1頭強い馬がいました。同斤量で勝つんだから。(グロリアムンディは)今の走りだと1800から2000メートルがいいのかもしれません」とコメントした。

2着から1馬身1/4差の3着はJRAから転入初戦のナチュラルハイ。9月11日のレースが取り止めとなって今回の出走だった。「ひと叩きした方が良いかもしれないという陣営の感触でしたが、次も楽しみになるレースをしてくれました。勝ち馬は別格でしたが、この距離でもリズムよく走ってくれました。小回りの1800メートルくらいが理想ですね」と笹川翼騎手は振り返った。

取材・文秋田奈津子

写真築田純(いちかんぽ)

Comment

松崎正泰騎手

嬉しさとホッとした気持ちと半分ずつです。この勝利はまず家族に伝えたいですね。あまり砂をかぶせると嫌気がさして途中でやめてしまう時があるのですが今日は外々を走れましたし我慢してくれました。この気性の部分は今後改善していきたいです。現状だと1800メートル以上がベストだと思います。

高野毅調教師

先週から松崎騎手とマルカンラニの話題ばかりでしたね。普段から馬と思えないくらいやんちゃでパドックもいつも通りでした。最初のコーナーでいつもよりかかりが良いなと見ていて、好ポジションで折り合っていましたね。3コーナーの並びも良く、直線で抜け出して強い競馬をしてくれました。