8月26日に川崎で行われたスパーキングサマーカップは、安藤洋一騎手が騎乗した大井のリンゾウチャネルが優勝。2019年のホッカイドウ三冠馬が9歳になった今年、南関東の重賞を初制覇しました。そんなリンゾウチャネルらをレース前に本馬場入場へエスコートしたのが、フォーヴィスム。この日、誘導馬デビューをしました。
フォーヴィスムはJRAで3勝クラスを勝ち、2023年12月に川崎の内田勝義厩舎へ移籍。昨年のスパーキングサマーカップで初タイトルを獲得し、兵庫ゴールドトロフィーでは交流重賞の勲章を手にしました。今年の京成盃グランドマイラーズもV。それ以降は、かしわ記念でJpnⅠ獲りを目指していたそうですが、脚部不安を発症。
引退後は、川崎競馬場の誘導馬たちが暮らす神奈川県の秦野国際乗馬クラブに移動しました。そこからレッスンを重ね、スパーキングサマーカップ当日の3Rにデビュー(写真はその時の様子)。
秦野国際乗馬クラブの代表・小泉卓次さんが、白いネクタイに金色のチョーカー姿で騎乗しました。白はデビューを祝い、金はフォーヴィスムの栗毛をイメージ。川崎競馬場の誘導馬は白(芦毛)のイメージですが、過去をさかのぼっても、栗毛の誘導馬は非常に珍しいそうです。
川崎競馬場の誘導馬は、さまざまな衣装を着るコスプレ誘導馬という愛称で親しまれています。フォーヴィスムはピンク色の帯をつけた浴衣姿を披露。コスプレは競馬場に来てから初めてチャレンジしたそうですが、静かに受け入れていたそうです。誘導は、ファンや関係者が見守るなか、立派に終えました。
当初、現役時代に管理していた内田調教師は「普段は大人しいけど、返し馬でかなり行きたがるところがあったから、そこは心配」とも話していましたが、小泉代表は「行きは落ち着いていたし、Uターンをして引き返してくる時に若干テンションも上がりましたが、慣れの問題。最初にしては合格点です」とパートナーを褒めていました。
競走馬時代は速く走ることを学びますが、誘導馬はその真逆。約3か月という短期間でのデビューは、本当にすごいという言葉に尽きると思います。
今後はまたしばらくレッスンを重ねて、改めて登場するそうです。様子を見ながら、10月には馬場馬術の競技会にも出場予定とのこと。
今度はこの世界で輝いて人気者になってほしいですね!


高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関東競馬(南関魂)
・大井競馬
・WEBハロン
・サンケイスポーツ
・馬事通信
・東京馬主ニュース
・川崎競馬馬主協会ニュースなど