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第36回テレ玉杯オーバルスプリントJpnIII

早め先頭から直線突き放す
  初の地方でグレード初制覇

9月23日は秋分の日。祝日のため、開門から多くのファンが詰めかけて盛り上がりを見せていた。浦和競馬場は現在、通年で“はくぼ競馬”となっている。暦の上では昼と夜の長さがほぼ等しくなる頃とされ、照明のライトに包まれたコースは、とても幻想的な空間が広がっていた。

そんななかで行われたテレ玉杯オーバルスプリントJpnIIIは、今年もJRAと地方から好メンバーが集った。デビュー3戦目から一貫してダート1400メートルの舞台で走り続けてきたJRAのサンライズフレイムが単勝1番人気に応えて初タイトルを獲得。半兄は2年前の覇者ドライスタウトで、レース史上初の兄弟Vを飾った。

エートラックスがスタート前にゲートから飛び出すアクシデントもあったが、レースでも先頭へ。2番手を追走したサンライズフレイムが3コーナーで先頭に代わった。

サンライズフレイムの手綱を取った菱田裕二騎手は「二の脚がすごく速くて、想定以上にいいポジションを取れました。もう少しゆっくり行っても良かったですが、馬なりで先頭の馬をかわしていく手応え。直線も短いし、変にブレーキをかけるよりはいいかなと思いました」とコメント。

最後まで力強い脚取りで押し切り、後続に3馬身差をつける完勝だった。勝ちタイムは1分24秒8(良)。

今回は初めての浦和コースだったが「跳びが大きく、こういう小さなコーナーをどう走ってくれるかと思いましたが、バランスを崩したり、スピードの乗りが悪いところもなく、すごく上手に走ってくれました」と振り返っていた。

それを受けて石坂公一調教師は「このコースをこなせるかが試金石でした。しっかり勝ち切ってくれたことで、今後の選択肢が広がります。この馬のいいところは爆発力。どんな展開でも、しっかり脚を使ってくれる非常にすばらしい馬です」と目を細めていた。

まだ底を見せていないニュースターが、この路線でどんな存在になっていくのか楽しみだ。

サンライズフレイムは1勝クラスの勝利からオープン特別2勝目まで、昨年春に落馬事故で他界した藤岡康太騎手が主戦を務めていた。担当厩務員が、記念撮影で藤岡騎手の写真を高々と掲げる姿も印象的だった。

さて、地方馬の健闘も光った。地元のアウストロは好位追走から最後まで先団に食らいついて2着。ダートグレード初挑戦だった前走のさきたま杯JpnIは9着で、今回はそれ以来の休み明け。3カ月ぶりの実戦に「乗っているほうは半信半疑でしたが、思っていた以上に走ってくれました。斤量も58キロを経験しているぶん、54キロもプラスになったのかな」と秋元耕成騎手。

さきたま杯JpnI・2着からさらに上の着順も期待されたムエックスは、4番手あたりで進め、2着から1馬身半差の3着。張田昂騎手は「ペースが思ったより落ち着きました。流れなかったし、スタートから出してはいるけど、あの展開になったら前が残りますね。本当に展開ひとつ。まだやれます」と前を向いた。

取材・文高橋華代子

写真宮原政典(いちかんぽ)

Comment

菱田裕二騎手

今日ここに来るまで勝つことをイメージしてきて、その通りになってうれしいです。調整を含めて難しい馬だと思いますが、いつもいい状態の時に乗せていただいています。スタートで隣の馬が(ゲートから)出てしまうアクシデントもありましたが、待たされたことで、いい意味で大人しく待っていました。

石坂公一調教師

前走のダメージもなかったので、早い段階からこのレースに向かいたいと思いました。仕上がりも良かったです。ジョッキーとは、いい枠を引いたいので、ある程度の位置にと話していましたが、内容は任せていました。理想通りの展開で、直線を向いた時にはしっかり勝ち切れるなと安心して見ていました。