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第45回白山大賞典JpnIII

中9日でも逃げ切り重賞初制覇
  2番人気シンメデージーは4着

8月7日の記録的豪雨により大規模な浸水被害を受けた金沢競馬場は、1カ月間の開催休止を経て9月7日に再開。大一番、白山大賞典JpnIIIを無事に迎えることができた。場内は以前と変わらない様子に見受けられたが、関係者に聞くとまだまだ復旧途上のよう。この日、全国公営競馬主催者協議会および地方競馬全国協会から、金沢競馬に見舞金が贈られた。

ダートグレードになった1997年以降、全てJRA馬が優勝(地元馬限定重賞だった07年を除く)しているこのレース。過去10年で馬券圏内に好走した地方馬は、ダートグレード実績がある2頭のみとJRA勢の高い壁に阻まれている。しかし、今年はシンメデージー(高知)の存在が期待を集めた。これまでJpnII・IIIで3、2、2着と勝利まであと一歩の成績。ここはチャンスありとみて単勝3.0倍と2番人気の支持を受けた。

1番人気はマーキュリーカップJpnIIIの勝ち馬カズタンジャーで2.4倍。シンメデージーに続く3番人気はジャスパーロブストで4.6倍。4番人気はディープリボーンで5.7倍と続いた。

ジャスパーロブスト、メイショウフンジン、ピュアキアンと先行馬が3頭いて注目のハナ争いだったが、最内枠のジャスパーロブストの二の脚が速くすんなり先手を取った。序盤から縦長の展開で、1周目スタンド前では単独の2番手にメイショウフンジン、大きく離れてピュアキアン、シンメデージー、ディープリボーンが続き、さらに離れた後ろにカズタンジャーが追走した。

軽快に飛ばすジャスパーロブストを目掛けて、向正面半ばあたりで動き始めたのがディープリボーン。連れてシンメデージーにも鞭が入り、カズタンジャーも追い上げを開始した。しかし、前残りの金沢の馬場ではジャスパーロブストが止まらなかった。直線ではディープリボーンが迫ってきたが、1馬身凌いで逃げ切った。1番人気のカズタンジャーは直線で末脚を伸ばしたが6馬身差の3着。シンメデージーは4着だった。

前走から中9日での重賞初挑戦を見事に勝利で飾ったジャスパーロブスト。「レースの間が開くと調教が大変なので、間隔が短い方が良い馬。このレースは狙っていました」と森秀行調教師。丸山元気騎手は「途中で競りかけられるかなと思ったのですが、スピードを活かした競馬ができました。最後は脚が上がりましたがセーフティリードがあったので凌いでくれましたね」と笑顔が弾けた。この後は、チャンピオンズカップGIを目標に調整していくとのことで、今後の重賞戦線でも展開のキーマンとして注目を集めることだろう。

期待のシンメデージーは4着に敗れたが地方馬最先着と力は示した。吉原寛人騎手は「体重は増えてほしいと思っていたのでプラス13キロは成長分です。位置取りも想定内で手応えも良かったですが、金沢コースはあれだけ飛ばして逃げても止まらないコースなので厳しかったですね。展開が向けば必ずチャンスはあります」と振り返った。打越勇児調教師は「残念ですが、人気になるというのはとても有難いですね。今日は馬場が向かなかったです。それでもよく走ってくれていますし、またチャンスがあるレースを狙っていきたいです」と前向きだった。今後は、JBCクラシックJpnIや名古屋大賞典JpnIIIを視野に入れて悲願のダートグレード勝利を目指す。

取材・文秋田奈津子

写真早川範雄(いちかんぽ)

Comment

丸山元気騎手

金沢は初めてでしたが高崎時代にお世話になった先生(調教師)が何人かいるのでアドバイスをもらいました。今日は精神面がギリギリに感じましたが最後まで一生懸命走ってくれましたね。最近は安定して走っているし、気難しいところはありますが背中はいい馬なので、このまま無事にいってほしいです。

森秀行調教師

ここ2走がかなり速かったので逃げられるかなと思っていました。ペースが速いのはわかっていましたがリズムよく走っていましたね。こうなると金沢の馬場は後方勢が苦しくなりますから展開が向きました。この馬の良さはやはり先行力です。使い詰めなので少しゆっくりさせてあげたいと思います。