危なげない勝利でBCへ
矢作厩舎のワンツー決着
本来であれば、同舞台で行われるJBCクラシックJpnIへの最重要ステップとなる日本テレビ盃JpnIIだが、ふたを開けてみれば今年はフォーエバーヤング一色に染まった。前2年(23年1着、24年2着)のウシュバテソーロと同様に、アメリカのブリーダーズカップクラシックG1(11月1日)へ向けての国内最終戦として、ここを選択。本番の1カ月前という時期的なものに加え、左回りの1800メートル戦で、負担重量は最大でも58キロ。1周1400メートルと、地方では広い部類に入るコース形態も安心材料なのだろう。かつて1、2月開催だった川崎記念JpnIがドバイワールドカップG1への壮行レースとなっていたように、このレースも今後はRoad to JBCの役割を果たすかたわら、ブリーダーズカップへの滑走路として定着するに違いない。
この日は開門直後から多くのファンが来場。夕方に一時的な雨もあったが、通常の重賞日の倍以上となる7105人が押し寄せた。単勝オッズは最終的に1.1倍。「一にも二にもフォーエバーヤング」という異様な盛り上がりのなかでレースを迎えた。
激しい先行争いを見ながら、5番手につけたフォーエバーヤング。行きっぷりこそ今ひとつだったが、向正面でエンジンが掛かり徐々に前との差を詰め始めた。3~4コーナーで外を回りつつ先頭に並びかけると、直線半ばで抜け出し、最後は2馬身半差でフィニッシュ。重賞8勝目を飾るとともに、国内では6戦無敗とした。
危なげない走りだった。坂井瑠星騎手が「久しぶりに砂をかぶる経験をさせたいと思っていました。少しモタモタしましたが、それでもあわてずに乗っていました」と話したように、行き脚こそつかなかったが、勝負どころからは世界の走り。少し力の要るこの日の馬場をものともせず、力強く末脚を伸ばした。矢作芳人調教師も「久々に砂をかぶせたら少し嫌がっていたので、騎手とは3頭を行かせてその後ろで砂をかぶって、それから外に出そうと話をしていました。アメリカでは嫌でもかぶるでしょうから、そういう予行演習もできましたし、言うことなかったなと思います」と納得の表情で話した。
2着にはレヴォントゥレットが入り、矢作厩舎のワンツーフィニッシュとなった。内から先手を主張してきたライトウォーリア(川崎)を行かせて2番手を追走。勝負どころで外からフォーエバーヤングに来られたが、最後までしぶとく食らいついた。岩田望来騎手は「勝ち馬とは手応えが違いましたね。ハイペースだったけど、よく食い下がってくれました」と厳しい流れを踏ん張ったパートナーをねぎらった。地方のダートグレードは初参戦だったが、持ち前の先行力は小回り向きで、前半の3ハロン35秒3という短距離並みの流れを粘った内容もいい。今後も全国での活躍が期待できる。
3着には船橋のホウオウトゥルースが入った。中団の追走から直線で鋭く伸び、メンバー最速となる上がり3ハロン38秒1をマークし2着とはアタマ差。「展開も馬場も向いてくれましたね。前走(フリオーソレジェンドカップ・3着)より時計を詰めているし、力は出し切ってくれたと思います」と岡村健司騎手。もともと相手なりに走るタイプで、それが強敵相手で吉と出た。今後のビッグレースでも上位をにぎわすに違いない。
取材・文大貫師男
写真岡田友貴(いちかんぽ)
Comment

矢作芳人調教師
ノーザンファーム早来で夏休みをとったのですが、非常にいい状態で戻ってきてくれたので、とても仕上げやすかったです。位置的にも良かったですし、道中は安心して見ていました。ブリーダーズカップクラシックへ向けて本当にいいステップを踏めたと思うので、次戦も心して仕上げたいと思います。









坂井瑠星騎手
次へ向けて結果も内容も必要でしたが、いい内容だったと思います。4コーナーで先頭に立って、どれだけ突き放すかというイメージでしたが、その通りのレースができました。ダートの最強馬が集まる次のレースで結果を出すためには、みなさんの声援も力になります。応援してください。