直線抜け出し1番人気馬を振り切る
兵庫ジュニアグランプリを視野に
ネクストスター門別の前日に、JBC2歳優駿JpnIIIの前哨戦、1800メートルのサンライズカップが同じ賞金額で実施されたが、1200メートルのネクストスター門別は、今年のJBCデーに行われる北海道2歳スプリントにつながる位置づけを得た。
前日は雨の影響で途中から重馬場になったが、この日は朝から晴天で、第1レースから最終レースまで稍重。前日と同じように各騎手は内から3~4頭分ほど空けるコース取りで、前半戦から外を回った馬の伸び脚が目立つ状況になっていた。
最終レースのネクストスター門別は14頭立て。人気を集めたのは、前走のサッポロクラシックカップを制したゴッドバロックと、函館2歳ステークスGIIIから2カ月半ぶりの実戦だったスペシャルチャンス。この2頭が単勝3倍台で、前走でJRA札幌・すずらん賞を制したビッグカレンルーフが6.0倍で続いた。
パドックでの様子は対照的で、ゴッドバロックとスペシャルチャンスが堂々と歩いていたのに対し、ビッグカレンルーフは気負いが感じられる雰囲気。前走は13頭のうち6頭が牝馬だったが、今回は2頭だけという点が影響したのかもしれない。
富川中学校吹奏楽部の演奏によるファンファーレが場内に響き、向正面でゲートが開くとスペシャルチャンスが好ダッシュ。しかしパドックで気合を表に出していたワナハヴファンがすぐさま交わして先頭に立った。
スタートからの2ハロン目には11秒0を計時して、前半の3ハロンは34秒9とハイペース。その流れを2番手で追走したスペシャルチャンスが最後の直線に入って先頭に立ち、ゴール前で猛然と伸びてきたゴッドバロックを3/4馬身差、振り切った。
その結果に「それほど流れが速いとは感じなかった」と、勝った落合玄太騎手。今年国内で最初の2歳戦を好時計で逃げ切った素質を今回も発揮したといえるだろう。
2着と半馬身差の3着争いは長い写真判定の結果、ブルーメンガルテンとバウヴォーグが同着。2着と3着の3頭はすべて角川秀樹厩舎となった。
直線で最後外を伸びたブルーメンガルテンは、山本聡哉騎手が「最内枠からなんとか外に出して、最後はよく伸びてくれました。でも、もう少しなんとかならなかったですかね」と悔しそう。それでもレース後にオーナーから「次の北海道2歳スプリントも山本騎手で」という話が出ると、笑顔を見せていた。
先行策から粘ったバウヴォーグは、渡邊竜也騎手に3着同着と伝えると「本当ですか」と明るい表情に。「ワンペースのタイプと聞いていたので、外枠から流れに乗れたのが良かったのだと思います」と話した。
さて2、3着に入った角川厩舎の3頭は、11月3日にそろって同じレースに登場するのか、それとも盛岡の南部駒賞などに進むのか、今後の動向が気になるところだ。
一方、勝ったスペシャルチャンスは「11月3日(JBC)もありますが、兵庫ジュニアグランプリで勝負したいと考えています」と、田中淳司調教師。落合騎手は「小回りの1400メートルは合うと思います」と、力強く話した。
取材・文浅野靖典
写真浅野一行(いちかんぽ)
Comment

田中淳司調教師
牧場でオーナーと一緒に見つけてきた馬なので、結果を出せてうれしく思います。小柄ではありますが、それを弱点と感じさせない強さがあります。最後の直線で遊ぶような面があるのでチークピーシズを着けましたが、先頭に立つとフワッとしたとのこと。でも最後までしっかりと追ってくれました。








落合玄太騎手
久しぶりでも変わらず落ち着いていて、好スタートから流れに乗ることができました。デビュー前からお世話になっている馬主さんの馬で勝てたので、とてもうれしく思います。この流れでも遅いと思えるくらいのスピードがあるのが長所。乗っている感覚より時計が出るタイプです。