人気に応え圧巻の4馬身差
無敗のまま全日本2歳優駿へ
2歳の地方全国交流重賞・鎌倉記念は、出世レースとしても知られている。ここ10年でも、地方馬としてはじめてJBCクラシックJpnIを勝ったミューチャリー(2018年)、ホッカイドウ競馬の二冠馬となり、ダービーグランプリや道営記念も制したシルトプレ(21年)、このレースを含め重賞4勝で今年のJBCクラシックJpnIで有力馬の1頭として楽しみなサントノーレ(23年)らが勝ち馬として名を連ねている。
今年は出走8頭中7頭が無敗馬ということでも話題を集めた。そんななか、北海道から唯一参戦したベストグリーンが小野楓馬騎手の手綱で単勝1.4倍の断然人気に応え、無傷の4連勝(重賞3連勝)を決めた。
スマトラフレイバーとトルーカが激しい先行争いを繰り広げ、3番手にクリムゾンプリンス。ベストグリーンはその後ろを追走した。
向正面に入りペースが落ち着いたところで、最後方からララメテオが一気に動き、先頭に躍り出た。3コーナー過ぎでベストグリーンが外から一気に進出し、4コーナーを回ると単独先頭へ。あとは後続を引き離して、2着に4馬身差をつける完勝だった。勝ちタイムは1分43秒4(重)。
小野騎手は「道中はちょっとペースが落ちて、包まれるような形で引っ掛かるところもありましたが、周りが動いてくれたので、その流れにしっかり乗って、最後まで脚を使ってくれました」と振り返った。
2着は、勝ち馬の内を追走していたハンデンドレイク。1コーナーで逸走ぎみに膨れ後方からとなったゼーロスが直線脚を伸ばして2馬身半差の3着に入った。
ベストグリーンは、地元の栄冠賞、ブリーダーズゴールドジュニアカップに続き重賞3勝目。約20時間かけた長距離輸送を乗り越え、初コース・左回りも克服して圧巻の強さを見せた。
管理する田中淳司調教師は「10年ほど前に手掛けたハッピースプリントに匹敵するような規格外な調教の動きをしていて、本当に楽しみな馬だと思います」と目を細めた。
ハッピースプリントは田中調教師が手掛けた代表馬の1頭。北海道2歳優駿JpnIIIと全日本2歳優駿JpnIを勝ち、大井に移籍後は南関東3歳二冠や浦和記念JpnIIなどを制し、NARグランプリ年度代表馬に2度輝いた名馬だ。
この2頭の共通点について「普段からどっしりしていて、力まずに走れる。調教から抜群の動きをするので、2歳でも、古馬のオープンと併せないといけないようなところも似ていますね」と話していた。
ベストグリーンの今後については「全日本2歳優駿で中央の強い馬を相手にきっちり勝てるように調整をしていきたいです。勝てばその先に海外も見えてくるので、そういう道に行けたらいいなと思っています」と田中調教師は期待を語った。
取材・文高橋華代子
写真築田純(いちかんぽ)
Comment

田中淳司調教師
今年の最終目標は全日本2歳優駿なので、やりすぎない調整がうまくいって、それでも力が出せる仕上がりだったと思います。左回りの練習もびっしりとやってきました。行きの馬運車は1頭だったので不安になったところもあったようでしたが、今度はまた違うと思います。









小野楓馬騎手
しっかり力を出してくれて勝つことができました。(自身の南関東重賞初勝利について)自分のステップアップにつながるし、こういう馬に乗せてくださった関係者に感謝の気持ちでいっぱいです。関係者と協力をしながら、さらにいいパフォーマンスを見せられるように頑張ります。