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第3回ネクストスター金沢

断然人気にこたえ逃げ切る
  地元生え抜きが重賞連勝

この日の金沢市は午後7時の気温が13度で、この2週間ほどで一気に寒くなったと地元在住の競馬ファン。ただ、寒くなると調子が上がるタイプもいるようで、ネクストスター金沢に出走する11頭にも毛ヅヤの良さが目立つ馬が多かった。

しかし出走メンバーは揃っても、騎手が少ないのが金沢競馬の課題。現在の所属は18名だが、吉原寛人騎手はアメリカ遠征中で、葛山晃平騎手は高知で期間限定騎乗中。鈴木太一騎手と田知弘久騎手はケガで休養しているため、騎乗できるのは14名。それもあって、今回はモーモークロームに佐賀の飛田愛斗騎手、ケーズコマクサに船橋の本田正重騎手、グラシアレスには笠松の渡邊竜也騎手が起用された。

このレースは『金沢で出走実績がある金沢所属の2歳馬』が出走可能で、2023年は11頭中10頭が金沢デビュー馬。昨年は門別デビューのビバロジータが2着に入った。今年は門別デビュー馬が3頭いたが、圧倒的な人気を集めたのは地元デビューのエムティジーク。その単勝オッズは最終的に1.7倍となったが、パドック周回中は1.0または1.1となっていた。

その数字が締め切り間際に上がったのは、前走からプラス13キロと発表された馬体重の影響かもしれない。前走時は439キロで、やや小柄といえるだけに、パドックにいた馬主さんも「大丈夫なのか」と心配していた。

しかしそれはまったくの杞憂だった。エムティジークはゲートが開いた瞬間に先手を主張。1コーナーからグラシアレスにぴたりと横でマークされたものの、3コーナーではグラシアレスの手応えのほうが怪しくなってしまった。

そのあとはエムティジークの独壇場。しかし最後の直線での伸び脚は、前走の石川テレビ杯を制したときほどではないように映った。

中島龍也騎手にその点を尋ねると「今回は追い切りに乗らなかったのですが、いい時計を出しているとは思っていました。でも今日の行きっぷりからすると、ちょっと重かった気がします」とのこと。裏を返せば、良化の余地がまだ残っているのかもしれない。

3馬身差で2着に敗れたグラシアレスは、渡邊騎手が仕方ないという表情で「3コーナーで置かれた分の差ですね。力は出せたと思います」とコメント。4馬身差の3着だったケーズコマクサは、本田騎手が「エムティジークを負かしに行く馬がいたら、それに乗っかっていくイメージで進めました。でも前は止まらなかったですね」と苦笑いしていた。

2.7倍の2番人気に推されたグリーゼは、道中3番手から粘れず4着。「スタートはよかったんですが、砂をかぶったらまったく進んでくれなくて」と、米倉知騎手は最内枠に敗因を求めた。

そして5着に入ったのがモーモークローム。「入れ込んでいましたし、メンバー的に厳しいかなという気がしていたんですが、本当に馬がよく頑張ってくれました」と、飛田騎手は単勝134.3倍(7番人気)での掲示板確保に笑顔を見せていた。

取材・文浅野靖典

写真早川範雄(いちかんぽ)

Comment

中島龍也騎手

最後は脚いろが一杯になってしまいましたし、全体的にはちょっとしんどい競馬でしたね。それでもすぐ後ろからマークされても追いつかれなかったのは、この馬の強いところだと思います。今日もゲートに入る前はうるさくても、入ったら素直でいいスタート。気性面を含めて成長中なのだと思います。

佐藤茂調教師

前走からの6週間、だいぶハードに追ったんですよ。けっこうなプラス体重だったのは、本当によく食べる馬だからだと思います(笑)。中島騎手はデビュー戦から乗っているのでレースは完全にお任せ。次は金沢ヤングチャンピオンの予定です。地元デビュー馬ですし、これからも頑張ってほしいですね。