牝馬同士なら能力は全国区
3連勝で東京2歳優駿牝馬へ
グランダム・ジャパン(GDJ)2歳シーズンの第5戦は、地方全国交流で争われるローレル賞。1~3着馬には東京2歳優駿牝馬への優先出走権が与えられる。北海道勢の活躍が目立つレースだが、同じGDJの対象レースであるラブミーチャン記念(笠松)が翌日に組まれていることもあってか、今年の遠征馬は北海道からトリップス1頭のみ。その他は南関東勢で、12頭立てで争われた。
単勝1番人気は前走のトライアルで大差勝ちを決めた浦和のアンジュルナで2.2倍。2番人気はデビューから2戦いずれも圧勝した船橋のナーサリーテイルで2.7倍。3番人気は盛岡のプリンセスカップを制したトリップスで4.5倍。船橋のトウキョーアンナが4番人気で7.8倍と、ここまでが10倍を切るオッズとなった。
ゲートが開くと、少し促しながらトリップスが先手を取り切った。好スタートを切ったアンジュルナがぴったりと2番手でマークし、直後のインにトウキョーアンナ、その外にナーサリーテイルと人気馬が前を固めた。
3~4コーナーでトリップスに並びかけたアンジュルナ。直線で先頭に立つと後続を突き放し、力強くゴールを駆け抜けた。トリップスが最後まで粘って4馬身差で2着。直線で外から伸びたカンターレが、ゴール前でナーサリーテイルを捉え2馬身差の3着に入った。
見事人気に応えて重賞初制覇を飾ったアンジュルナ。8月のルーキーズサマーカップでは牡馬相手に5着に敗れていたが、牝馬同士のここでは力が一枚抜けているレースぶりを披露した。
野畑凌騎手は「成長力がすごいです。一戦毎によくなっていてまだまだ底が知れません。後ろ脚の推進力、加速力は相当な武器ですね。将来がめっちゃ楽しみです!僕もこの馬のファンの一人なんで!」と笑顔が溢れた。
管理する南関東のトップトレーナー小久保智調教師からも期待の言葉が聞かれた。「わかりにくい表現になってしまうのですが、これまで手掛けてきた牝馬と比べると、体にギシギシした感じが全くないんです。肺気量もかなりあるので距離が延びてもいいでしょう」
次走は12月31日の東京2歳優駿牝馬を予定しているとのこと。陣営からも来年のクラシックを意識できる能力の高さが伝わってくるアンジュルナ。このまま無事に成長していってほしい。
トリップスの小野楓馬騎手は「やりたいレースはできました。この感じで走れれば距離は1600メートルくらいまでなら問題ないと思います。初コースでしたが返し馬でもゲート裏でも落ち着いていました。2歳牝馬とは思えないくらいメンタルが落ち着いている馬ですよ」と振り返った。小野望調教師は「馬体重が減っていたことが敗因ではなく、やはり相手が強かったですね。その中で良く走ってくれましたよ」と納得の表情だった。
カンターレの岡村健司騎手は「距離は1200、1400メートルくらいが良さそうです。大崩れしないタイプですし、今日は初ナイターを苦にすることなく真面目に走ってくれました」とコメントした。
なお、GDJ2歳シーズンは、このレース2着のトリップスが合計24ポイントとし表彰対象となる地方馬で2位に浮上した。
取材・文秋田奈津子
写真早川範雄(いちかんぽ)
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小久保智調教師
少し間隔が短かったので不安な思いで見ていましたが頑張ってくれました。新馬戦が一番状態が落ちていて、そのままずっと上り調子なのでどこまで良くなるか楽しみです。身体能力は素晴らしいものを持っていますね。具合が悪い時は体で示してくれる馬。気持ちが素直な仔なのでとても扱いやすいです。








野畑凌騎手
レース前は2、3番手くらいのイメージでした。トリップスが行き切った後はしっかり番手が取れて自分のリズムで走れました。4コーナーで少し手応えが怪しくなったのですが追ってからは良い反応でしたね。大井の1600メートルは大丈夫でしょうし、今後2000メートルくらいまでならこなせると思います。