鮮やかにマクリを決め5馬身差
女王へ視界広がる重賞初制覇
グランダム・ジャパン(GDJ)古馬春シーズンは、全7戦のうち折り返しの第4戦を迎えた。今回、シリーズ2戦目となる馬が12頭中6頭エントリー。ポイント的に上位進出を目指す馬たちの動向とその意欲が、レースの興趣をかきたてた。
大いに耳目を集めたのは、シリーズ第1戦のクイーン賞JpnIIIをJRA3勝クラスからの転入初戦で2着と健闘した、大井のマーブルマウンテン。藤田輝信調教師は今回の遠征の意図を「勝てばGDJ優勝にかなり近づくから」と話すと同時に、「今年は、JBCレディスクラシックが金沢の1500メートル。同距離での走りを確かめたかった」とも説明。GDJが、シリーズ優勝という近々の目標を超え、更に大きな飛躍のための重要な舞台にもなっていることが窺われた。
兵庫のスマートアンバーが2番人気。こちらも同じくJRA3勝クラスからの転入馬だ。スローペースに嵌まって敗れた前走ブルーリボンマイル3着の結果を受けて、永島太郎調教師は「前走は展開を読み違えた自分の失敗。この馬のレースをすれば、相手は強いがひけは取らないと思っている」と話し、形勢逆転への意欲を示した。
また地元東海勢では、昨年覇者セブンカラーズが3番人気に推された。冬場には調子が上がらず今回がシリーズ初戦となったが、山田祥雄騎手は戦前「状態は良い。大分調子は上がってきた」と静かに闘志を燃やしていた。
大方の予想通りリオンダリーナが主張し先手を奪う。しかしその後ろでは、位置を巡る争いに人気馬の間で明暗が分かれた。「自ら行く気で行って、そこからの組み立て」(下原理騎手)だったというスマートアンバーが、理想通り逃げ馬の直後を確保したのに対し、マーブルマウンテンは内目の枠から控える作戦。3番枠だけに「砂を被るのは久し振りだったが、覚悟した」(藤田調教師)運びだったが、1コーナー手前で少し首を上げた程度で我慢。いつでも進出可能な中団外目の位置が取れた。一方、セブンカラーズは内外から押し込められ、1コーナーを回る時点で後方の内目。山田騎手が「揉まれる形で、終始リズムに乗れなかった」と振り返る、厳しい展開となった。
3コーナー入口で、スマートアンバーが自然体で先頭に立つ。ただ、時を同じくして外から捲ってきたマーブルマウンテンの脚勢は、直線入口で早々に交わされた下原騎手が「びっくりするような脚だった」と話すほどの凄まじさ。最後は独走に持ち込んだマーブルマウンテンが、2着スマートアンバーに5馬身差をつけ、堂々の重賞初制覇を飾った。
人気に応え勝った吉原騎手が「ホッとした」と語る一方、敗れた下原騎手のレース後の姿も、実に印象に残った。「前回は悔いが残ったが。今回は相手が強かった。馬がよく頑張ってくれた」と、イメージ通りのレースで力を出し切った馬を労う表情は、前走と異なり曇りひとつない、むしろ晴れやかなものにすら映った。
マーブルマウンテンは、目論見通りGDJ古馬春シーズンのポイント15を獲得。合計40ポイントとし、首位に躍り出た。今後順調ならば、シリーズ最終戦のエンプレス杯JpnII(5月13日川崎)で女王戴冠を目指す。
取材・文坂田博昭
写真桂伸也(いちかんぽ)
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藤田輝信調教師
昨日輸送してこちらで1泊したのですが、エサもよく食べて体調面は全く問題ありませんでした。捲っていく感じの力強さがとても良かったですね。普段はとても大人しく扱いやすい馬ですが、レースではすごく気持ちが入って、前向きで賢い馬です。GDJは、確実に(優勝を)獲りに行きたいです。








吉原寛人騎手
返し馬から良い背中を感じることが出来て、自信を持って乗ることが出来ました。今後に向けて内容の濃いレースが出来たと思います。馬の力が勝っていたと思いますし、操縦性もとても良く、追い出してからの反応も良くて、内容は100点満点でした。更に大きなレースを獲れる馬だと思っています。