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第29回京成盃グランドマイラーズ

直線鋭く伸び人気馬を一蹴
  中央実績馬が重賞初制覇

南関東の実力馬が集結する京成盃グランドマイラーズ。1997年の創設以来、サプライズパワーやアローセプテンバー、ネームヴァリュー、ナイキアディライト、カジノフォンテンといったその時代を彩った名馬が勝ち馬に名を連ねてきた。船橋競馬場の名物レースのひとつでもあり、2025年から南関東グレードS1に格上げ。今後のマイル戦線を占う上でも重要な一戦だ。

今年勝利をつかんだのは、落合玄太騎手が手綱を取った6番人気ジョージテソーロ。JRAから南関東移籍後3戦目で、念願の初タイトルを獲得した。

レースは台風さながらの暴風雨の中で行われた。逃げたのはリコースパローで、2番手に1番人気サントノーレ、3番手にウィリアムバローズが続き、インの4番手をジョージテソーロが追走した。

前走のフジノウェーブ記念2着からコンビを組む落合騎手は「前回は2番手から進めましたが、今回はそれなりに行きたいメンバーが多いと思いました。前々走(梅花賞1着)を見ていると砂をかぶっても大丈夫そうだったので、きつくない位置で無理なく進めました」と振り返る。

3~4コーナーから前3頭が後続を引き離しにかかると、ジョージテソーロも落合騎手のステッキに応えて進出。「いったん離されたかなと思いましたが、道中で脚をためられたぶん、直線でまたもう一回伸びてくれました」

最後の直線では逃げ粘るリコースパローと外から伸びるウィリアムバローズの間から力強く脚を使い、2着のウィリアムバローズに1馬身半差の完勝。半馬身差3着はリコースパロー、4着にサントノーレと続き、先行勢の決着となった。

ジョージテソーロは昇竜ステークスでのちにダートグレードを2勝するチカッパのハナ差2着やUAEダービーG2にも出走歴のある素質馬だ。今年5歳となり、南関東リーディング小久保智厩舎で再出発。これで3戦2勝、2着1回。まだ底を見せていない走りっぷりに、落合騎手は、「能力もあるし、どんな競馬でもできることを今回で証明してくれました。行く馬がいなければ行ってもいいし、後ろからでも競馬ができる操縦性が高い馬。スピードがあるので、楽にいい位置を取れるのも強みですね」と手応え。さらに、「馬も若いですし、これからが楽しみです」と今後への期待を口にした。

なお、2着のウィリアムバローズはJRAからの移籍初戦だった。最後は惜しくもかわされたが、ダートグレード2勝馬の実力は見せた形。初騎乗の笹川翼騎手は「3~4コーナーで多少早く仕掛けたとは言え、最後のひとハロンの余力がなかったです。結果的には勝ち馬に有利な展開になってしまいましたが、馬自体はすごくいいと思います」と前向きに語った。

この上位2頭には、5月5日に船橋競馬場で行われる大一番・かしわ記念JpnIへの優先出走権が付与された。今後どんな路線を進んでいくのか、両馬の動向に注目が集まる。

取材・文高橋華代子

写真早川範雄(いちかんぽ)

Comment

落合玄太騎手

具合は上がっているなと思いました。普段から乗っている方も「今回が一番いい」と言っていたし、返し馬から体も使えて、すごく感じは良かったです。道中は有力馬が前に行ったので、どこを最後に抜けていこうかなと考えながら乗っていました。これからも南関東の重賞でいいレースができると思います。