中央3頭の追い比べを制す
不安改善し古馬重賞初勝利
武豊か、クリストフ・ルメールか。
ルメール騎手が6年ぶりに園田に参戦し、日本を代表するトップジョッキー2名が人気の中心となった兵庫女王盃JpnIII。パドック周回中は、武騎手のプロミストジーン(JRA)と、ルメール騎手のメモリアカフェ(JRA)、2頭の4歳馬がともに単勝2倍台の支持を集めた。最終的に1.9倍で1番人気は前者。時に出遅れることもあるが、確実に末脚を使う点が魅力だ。昨秋のマリーンカップJpnIIIでは3着。一方、そのマリーンカップJpnIIIで2着と先着したのは後者のメモリアカフェ。関東オークスJpnIIのタイトルを持つが、単勝2.5倍となった。
向正面からスタートを切ると、大方の予想通りオーケーバーディー(JRA)が先手を取った。逃げれば6戦4勝、2着1回と粘り腰を発揮できる馬。昨年12月のヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルラウンド園田第3戦で逃げ切り勝ちを決めて以来の当地騎乗となる横山琉人騎手を背に、気分よくレースを運んだ。ところが、1~2コーナー付近で鼻出血を発症して急減速したのち、競走中止。
入れ替わるように先頭に立つ形となったのはプロミストジーンだった。3コーナー手前で後続を引き離してそのまま押し切るかに思えたが、直線入口で外から鋭く伸びたのはメモリアカフェ。これが引退レースとなる初代覇者・ライオットガール(JRA)を間に挟んだ3頭の勢いでは明らかにメモリアカフェが上位で、1馬身1/4差で勝利を飾った。2着にプロミストジーンが粘り、2馬身差3着にライオットガール、地方馬最先着は4着ラヴィアン(兵庫)だった。
メモリアカフェはこの中間からハミをリングハミからジェーンビットに変更。初勝利を挙げた頃から右にモタれる面があったものの、これまではレースで力を出せていたため大きく踏み込んだ変化はつけずにいた。ところが「前走・クイーン賞3着の負けが私の中で引っ掛かる部分がありました。色々と試した結果、これが一番(モタれる面が)軽減されました」と柄崎将寿調教師。勝因は他にもあった。前走は序盤で力みが見られたが、この日は4カ月ぶりの前走を使ったことで上積みと落ち着きが見られた。それら全てが噛み合っての古馬重賞初制覇となった。
重賞初制覇の期待がかけられていた2着プロミストジーンは、どちらかというとトビがゆったりした馬。1周1051メートルのコンパクトなコースでコーナー6回の舞台だったが、「小回りも対応してくれました。2番手につけるのは予定通りで、やりたい競馬はできました」と武騎手。
3着ライオットガールも「ここ何走かはいい競馬ができなかったですが、今日はスタートが決まっていい形で運べました」と岩田望来騎手。生産者も見守る中で迎えたラストランでの勝利こそならなかったが、「無事に上がってこれてよかったです」と中村直也調教師は胸を撫で下ろした。
4着ラヴィアンは前走・レジーナディンヴェルノ賞が6着と案外な結果だったが、「輸送競馬だとゲート裏で大人しくなるのかも」と廣瀬航騎手。前走のモヤモヤを晴らすかのように、3~4コーナーではJRA勢に迫る差し脚を見せた。「早めに動いた分、最後は止まってしまいましたが、3着もあるかと思いました」と、悔しさの中にも爽やかさがあった。
取材・文大恵陽子
写真桂伸也(いちかんぽ)
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柄崎将寿調教師
ここ2走はいずれも3~4カ月空けてのレースでしたが、今回は久しぶりの続戦で前走より上積みがあり、落ち着きもありました。船橋の2戦で負けて、白砂が合わないのかなと思いましたが、今日の走りはそんなことありませんでした。地方を含め様々な重賞があるので、力を出せる舞台を選びたいです。











C.ルメール騎手
前走は一生懸命すぎて、最後はバテてしまいました。今日は距離が長いので、前半は優しく乗りたかったです。後方から徐々にポジションを上げて、スタンド前では4番手。すごくいい状態で、落ち着いていたので、最後にいい脚を使えました。重賞レベルの馬。JRAでもいい結果を出すことができると思います。